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2/21(金)三省堂サイエンスカフェin札幌『大地の呼吸に耳をすます熱帯泥炭林のCO2循環を測る~』開催

FIN
2020
2/21

森も呼吸しています。そして「地球の肺」ともいわれる熱帯林で、一体どのような条件でどれだけのCO2が放出されているのか、詳しいメカニズムは完全には分かっていません。

※以下、画像は平野高司教授提供

(インドネシアの火災の様子)

世界各地で異常気象が報告されています。猛暑の懸念から東京オリンピックのマラソン開催地に変更された札幌も2019年夏は68年ぶりに10日連続真夏日となり、12月に入ってからの雪の少なさも異例でした。

気候変動への懸念が広がる中、地球温暖化の原因とされるCO2濃度を高い精度で予測するため、研究者たちは世界中の森林に観測タワーをたて、陸域生態系のCO2収支(光合成と呼吸のバランス)を測ってきました。
ボルネオ島などの島しょ部には広大な熱帯泥炭林が広がっています。泥炭とは、植物が完全に分解されず数千年に渡って堆積されてきた土壌有機物で、膨大な量の炭素を溜め込んでいます。しかし近年、アブラヤシ農園などの開発によって泥炭林の伐採と乾燥化が進み、泥炭の分解にともなう大規模なCO2の排出が懸念されています。

(マレーシアのオイルパーム農園)

平野高司さんはマレーシアやインドネシアで、熱帯林と大気との間でやりとりされるCO2の交換量(CO2フラックス)を長年観測してきました。今回のカフェでは、時にオランウータンと出会うこともあるというフィールド研究の様子や、観測の最前線について、クイズも交えて詳しく伺います。

第32回 三省堂サイエンスカフェ in 札幌 CoSTEPシリーズ16

「大地の呼吸に耳をすます ~熱帯泥炭林のCO2循環を測る~」

【日 時】2020年2月21日(金)18:30~20:00(開場・受付 18:00)
【会 場】三省堂書店札幌店BOOKS&CAFE(UCC)
〒060-0005 北海道札幌市中央区 北5条西2-5 JRタワー札幌ステラプレイス5F
【ゲスト】平野高司さん(北海道大学大学院 農学研究院 生態環境物理学研究室 教授)
【聞き手】村田 祥子さん(同研究室修士課程2年),早岡 英介(北海道大学CoSTEP特任准教授)
【参加費】500円(ドリンク代含む)
【定 員】30名(事前申し込み・先着順)
【お申込】電話(011-209-5600 三省堂書店 札幌店)、またはこちらから

【主 催】三省堂書店 札幌店
【共 催】北海道大学CoSTEP・日本学術会議北海道地区会議

【ゲストプロフィール】

平野 高司(ひらの・たかし)さん
北海道大学大学院 農学研究院 生態環境物理学研究室 教授/国立環境研究所客員研究員
1986年北海道大学大学院農学研究科修士課程修了。1992年博士(農学)取得(大阪府立大学)。専門は農業気象学。主に、北海道や東南アジアの森林や湿原において、生態系と大気環境との相互作用に関する観測研究を行っている。

更新日2020.1.22