本イベントは、第36回日本リスク学会年次大会公開セミナーとの合同開催です。
入場には整理券が必要です。
当日14:00より、会場前の受付にて整理券を配布します。整理券をお持ちでない方は入場できませんのでご注意ください。
札幌ではすっかり街の住人となったキタキツネ。かれらは「都市ギツネ urban fox」と呼ばれています。その姿をとらえようとカメラを背負って集う熱烈なファンがいる一方で、人間社会に不都合をもたらす害獣としての顔も持っています。
人獣共通の寄生虫 エキノコックス をもっている、庭や家庭菜園を荒らす、ときには街行く人に吠えておどかす、そのうえ、そんなキツネに餌付けをしてわざわざ呼び寄せようとする人が現れる…といったように、コントロールの難しい多様な問題を抱えているためです。
しかし、都市ギツネ対策の必要性が叫ばれて久しいものの、誰が・どのように対策するべきかについては、実は議論が進んでいません。その背景のひとつに、野生動物問題の「リスク評価」の難しさがあります。
リスク評価とは、どんな被害がどのぐらい生じるかを試算することです。被害の種類と規模が予測できると、とるべき対策の内容と優先順位が見えてきます。都市ギツネ問題では、この予測が難しいというわけです。さらに、仮に何か良さそうな対策をうつとして、それが他の不都合を生むリスクはないか、特に人間や他の生物に悪い影響を与えないかを考慮せねばならず、それはそれでまた評価が難しい、といったぐあいです。
このカフェでは、そのなかでも「比較的」有効とされる都市ギツネ対策を紹介しながら、解決しない多くの問題にどう折り合いをつけていくか、会場のみなさんと悩み、考えたいと思います。
あなたにとって、一番なんとかしたいリスクは何ですか?
入場には整理券が必要です。
当日14:00より、会場前の受付にて整理券を配布します。整理券をお持ちでない方は入場できませんのでご注意ください。
第132回サイエンス・カフェ札幌×第36回日本リスク学会年次大会公開セミナー「キツネをなんとかしてほしいと思ったときに行く会 〜しかし、解決はしない。」
- 日 時:2023年11月12日(日) 15:00~16:30(開場14:30)
- 会 場:北海道大学総合博物館 1F 「知の交流」
(北海道札幌市北区北10条西8丁目)
- 話者1:
池田 貴子(いけだ・たかこ)
北海道大学 大学院教育推進機構 CoSTEP 講師。博士(獣医学)。専門は都市ギツネの生態学とエキノコックスの疫学。野生動物との付き合い方についての地域対話や、遊びながら学べる教材開発を学生らと行なっている。大学入学以来、道民歴25年目。関東以南育ちだが暑いのは大の苦手。芋が好き。
- 話者2:
松永 陽子(まつなが・ようこ)
日本エヌ・ユー・エス株式会社(JANUS)・横浜国立大学環境情報学府博士課程所属。業務としてリスクコミュニケーションの調査・検討・企画等を行うと共に、学術的な側⾯からも探究中。実社会で機能するリスコミってどんなもの?探究の一環でCoSTEP12期選科Aを修了。札幌名物・スープカレーが大好き。
- 対 象:どなたでも
- 定 員:40名
- 参 加:無料、申込不要、【整理券必要】
- 主 催:
北海道大学 大学院教育推進機構 オープンエデュケーションセンター
科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)、
日本リスク学会