「共育」を目指して
佐藤 正和
NHKエデュケーショナル こども幼児部主任プロデューサー
2015.3.18
CoSTEPの活動が10年を迎えられるそうですね。おめでとうございます。
私は、教える側も教わる側も、ともに考えながら成長したいという希望をこめた「共育」を目指し、番組制作を続けてきました。それは科学の専門家と市民の橋渡しを担い、双方向の対話を生み出そうとしているCoSTEPが目指す活動とも共通する考え方です。
知識や知恵の共有はゴールではなくてスタートです。それをどう使うかでその価値が変わってきます。例えば、生態系について学べば、自分と環境のつながりを知ることになり、そのつながりの連鎖が見えてきます。すると、いろいろな支えがあって生きていることに気づき、自分も誰かの支えになりたいと願うようになります。そして次第に、社会的に何を贈与できるか考えはじめます。それがクリアになると、社会に対して貢献できることを意識し実践するようになるのです。これが「より良い未来を築くための創造的コミュニケーション」です。
より良い未来を目指して、ともに成長し続けましょう。