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理科教育科学教育と科学技術コミュニケーション:その接点と連携の可能性を探る

2010.6.5
6月2日は、「理科教育・科学教育と科学技術コミュニケーション:その接点と連携の可能性を探る」と題して、神戸大学大学院人間発達環境学研究科 山口悦司准教授に講義をしていただきました。
   

 前半では、日本の理科教育の歴史的変遷、特に、「知識重視」と「経験重視」の方針が交互に推進されてきたカリキュラム改革の大きな流れを、指導要領の具体的な内容を示しながら説明していただきました。アメリカでの同様の事例もご紹介いただき、科学者主導で作られた詳細な教科書に従った教育が現場に求められた結果、教員の工夫する余地がなくなり、うまく機能しなかった点などが指摘されました。また、カリキュラム改革においては、学習内容の改革だけではなく、現場の教員の教授力(資質)向上をいかに実現していくかが成功の鍵であることが説明されました。

 また後半では、学校教員が博物館で「科学技術コミュニケーター」としての研修を受けた事例についての実証研究をご紹介いただき、理科教育と科学技術コミュニケーションがどのような関係にあるのか、科学技術コミュニケーターとしての研修が教員の技能向上にどのように寄与したのか、などについてお話しいただきました。
受講生からは数多くの質問が活発に寄せられ、この問題に対する関心の高さが伺えました。