記念すべき第100回のサイエンス・カフェ札幌。今回のテーマはイグ・ノーベル賞です。1991年、ノーベル賞のパロディとして、科学雑誌の編集長マーク・エイブラハムズ氏が創設したこの賞は「人びとを笑わせ、そして考えさせた業績や研究(achievements that first make people LAUGH, and then make them THINK)」に贈られます。日本の研究者は、2007年以来、なんと11年連続して受賞しています。
今回のカフェは、北海道大学のイグ・ノーベル賞受賞者、中垣俊之さんと吉澤和徳さんをゲストに迎えます。二人がおこなった「人びとを笑わせ、そして考えさせた研究」とは、いったいどのような研究なのでしょうか?そして、このような研究に賞が与えられ、世界的に注目が集まるのはなぜなのでしょうか?イグ・ノーベル賞を通じて研究自体の”面白さ”と、研究することの”意義”について、イグ・ノーベル賞を追い続ける古澤輝由(CoSTEP特任助教)とともに、そのユニークな授賞式を再現しながら迫っていきます。これまでのサイエンス・カフェ札幌を振り返る展示にもご注目。それでは……It’s SHOWTIME!
第100回サイエンス・カフェ札幌「THE イグ・ノーベル SHOW〜「研究」で笑い 「研究」で考える〜」
【日 時】 2018年6月3日(日)14:00-16:00 (開場 13:30)
【場 所】北海道大学 農学部本館 4階 大講堂 札幌市北区北9条西9丁目
【ゲスト】中垣 俊之さん(北海道大学 電子科学研究所 所長 教授)
吉澤 和徳さん(北海道大学 大学院農学研究院 准教授)
【聞き手】古澤 輝由(北海道大学 CoSTEP 特任助教)
【定 員】120名・入場無料
【主 催】北海道大学高等教育推進機構オープンエデュケーションセンター科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP・コーステップ)
【協 力】北海道大学大学祭全学実行委員会
【連 携】TERRACE
【ゲストプロフィール】
中垣 俊之(なかがき としゆき)さん
北海道大学 電子科学研究所所長 教授。北海道大学 大学院薬学研究院修了。名古屋大学 大学院人間情報学研究科で博士号を取得。研究テーマは、細胞情報処理の物理化学動態など。粘菌に迷路を解く能力があることを発見した業績に対して、2008年イグ・ノーベル賞認知科学賞を受賞。さらには、粘菌を用いて鉄道などの最適ネットワークを設計する研究で、2010年イグ・ノーベル賞交通計画賞に輝く。趣味は、歩き回ることと、庭で野菜を作ること。
吉澤 和徳(よしざわ かずのり)さん
北海道大学 大学院農学研究院 准教授。九州大学 大学院比較社会文化研究科修了。同研究科で博士号を取得。2000年、北海道大学大学院へ着任する。研究テーマは、大きさ数mmの昆虫であるチャタテムシの体系学的研究など。ブラジルの洞窟に棲む、オスとメスで生殖器の形状が逆転している昆虫「トリカヘチャタテ」を発見した業績に対し、2017年イグ・ノーベル生物学賞を受賞。趣味は各地のビールを飲み歩くこと。