実践+発信

科研B「科学技術コミュニケーターコンピテンシー評価指標の実践的研究開発」採択

2020.4.1

科学技術コミュニケーション教育に関する科研Bに採択されました。期間は2020年度から3年間で、CoSTEPの教育・実践活動と連携させながら進めていきます。

科学技術コミュニケーターの能力は、社会における実践場面において文脈依存的に発揮されるものです。そのため、表層的なスキルでは十分に評価できず、科学技術コミュニケーター教育において評価指標の開発は発展途上の状態にありました。そこで本研究では、その職能をスキルや知識といった顕在的能力だけでなく、自己概念や態度、価値も含めて評価する、コンピテンシーの能力観を参考にして指標化します。

指標化にあたっては行動結果面接(BEI法)を用いて探索的に重要な能力のカテゴリーを抽出し、それに基づき科学技術コミュニケーターの能力のコンピテンシー定義と指標化を行います。加えて、本研究では得られた科学技術コミュニケーターの評価指標を、科学技術コミュニケーター養成プログラムにおいて実践を通して検証します。その際、複数の教育プログラムと連携することで、指標とカリキュラムの汎用性を高めることを目指します。

さらに、それらの知見を生かして、科学技術コミュニケーターのデータベースを作成し、多様な人材を可視化する計画です。本研究を通して、科学技術コミュニケーターの能力の明確化と、それを体系的に習得するカリキュラムの作成や、新たな教育・キャリアモデルの提示を目指します。

 

メンバー
川本思心(北海道大学)研究代表者
奥本素子(北海道大学)以下研究分担者
種村剛(北海道大学)
小林良彦(大分大学)
標葉靖子(実践女子大学)
定松淳(東京大学)
牟田由喜子(日本サイエンスコミュニケーション協会)研究協力者