実践+発信

手探りで疾走した半年間

2010.2.25

「なぜCoSTEPに入ったのか?」と聞かれれば、「面白そうだったから」と私は答えるでしょう。もう少し真面目に答えると、以前から身に付けたかった知識や技術を得られるのではないか、と思ったからです。私は大学院で生物学の研究をしており、また、非常勤講師として学生実習の指導もしていますが、いかに聞き手の興味をひくかに苦心してきました。さらに、なぜ生物学が知的娯楽として成立していないのだろうか、という疑問を抱いてきました。これらに対する回答を見つけられるのではないか、と期待したのです。
CoSTEPでは、講義を受けるだけではなく、文章の読み解き方、書き方、発声の仕方まで学び、さらに共同作業での発表作成、企業などへの取材まで行いました。教官も受講生も手探り状態で疾走した半年でしたが、これまでにないものを得ることができ、様々な職業の受講生仲間に刺激をもらえたことも大きな収穫でした。しかし「コミュニケーターとは何か?」ということに関しては、これからもずっと考え、活動していくことになると感じました。ですから、「面白かったか?」と聞かれれば、「面白かったけど、まだ終わっていませんよ」と私は答えるでしょう。

川本思心
北大大学院 博士課程