実践+発信

2024年度 選科C活動報告

2024.10.28

2024年10月12日(土)・13日(日)・14日(月)、CoSTEP20期選科C集中演習が実施されました。選科Cは昨年度から開講した、グラフィック制作に特化した集中演習です。全国各地から受講生18人が札幌キャンパスに集まり、自分が現在取り組んでいる科学技術コミュニケーションについての活動をインフォグラフィックで表現しました。

(初日の集合写真。今年のテーマカラーは紫でした)

集中演習は、グラフィックを専門とする大内田美沙紀(CoSTEP特任助教)、池田 貴子(CoSTEP特任講師)、朴 炫貞(CoSTEP特任講師)による全体レクチャーと、3班に分かれてのグループワークとピアレビューで進められました。それぞれの班は担任のような存在となる班担当の教員と上記グラフィック指導専門の教員の2人体制で指導します。1班は奥本素子(CoSTEP准教授)と朴 特任講師、2班は古澤正三(CoSTEP特任講師)と池田 特任講師、3班は宮本道人(CoSTEP特任助教)と大内田 特任助教が担当しました。

(今回の新体制について話す大内田特任助教)
【1日目】

初日の午前はガイダンスとアイスブレイク、そして今回も使用するオンラインツールであるCanvaに慣れてもらうワークとして自己紹介インフォグラフィックを制作しました。 お昼からは、早速3班に分かれて完成したての自己紹介インフォグラフィックで交流を深めました。

(アイスブレイクで自己紹介をし合う受講生たち)
(1班:奥本・朴担当)
(2班:古澤・池田担当)
(3班:宮本・大内田担当)

各自のインフォグラフィック制作に取り掛かる前に、まずは1回目の全体レクチャーとして、朴特任講師からインフォグラフィックの意義と幅広い活用例をたっぷり紹介しました。良い事例を浴びるようにたくさん見て、いい表現とは何か考えてもらいます。

(初日のレクチャーをする朴特任講師)

レクチャーの後はいよいよインフォグラフィック制作の開始ですが、1日目はグラフィック制作よりは、何を表現したいのか、目的は何か、ターゲットは誰かを改めて整理することに時間を使う受講生が今回も多かったです。インフォグラフィック制作において極めて重要な項目なので、なあなあにせずに決める必要があります。

【2日目】

2日目からは具体的なグラフィック制作スキルをレクチャーしていきます。午前中は池田特任講師によるデザインの文法についてのレクチャーがあり、グループワークを挟んだ後は大内田特任助教によるグラフィカルアブストラクトの制作フローの話がありました。この頃には受講生は自分の制作途中のインフォグラフィックに関する具体的な悩みがあり、何が足りないのか考えながらレクチャーを聞くことが出来ます。

(今回もレクチャー内のワークが盛り上がりました)

2日目で受講生は制作の8割方完成を目指します。黙々と自分で制作を進めながら、時には他の受講生、教員に意見をもらい、ブラッシュアップを繰り返していきます。悩み苦しみながらも、着々と形になっていきます。

【3日目】

そしていよいよ最終日、この日は受講生全員が3日間を通して制作した成果物を発表します。制作の変遷の話も含み、1人3分での聞き応えのある発表会となりました。18人全員が最後まで諦めずに制作し、その時点でベストな成果を残すことが出来ました!

(最終発表の様子)
【振り返り】

選科Cはグラフィックに拘る集中演習ということで、今回もインフォグラフィックを用いた振り返りを3日間通して行いました。今年度は「選科Canoe(カヌー)を漕ぐ」という名の作品です。手作りの人型の付箋を用い、「まなび」を得た人はカヌーの上、「なやみ」がある人は水の中に貼ってもらいました。

(顔がある付箋のため、そのときの感情も表情で表現してもらいました。予想通り、1日目と2日目は水底に沈む人が続出)

最終日には3日目に立って得た学びと悩み、そして全体を通して得たことをカヌーの前で一人一人発表してもらいました。最後まで悩みが尽きず、水底にいる人は多かったですが、3日目にはカヌーの穂先に立たせたり、カヌーを飛び越え空中に浮遊させたり、皆楽しんでカヌーを埋めていきました。

(初日朝のカヌー)
(最終日夕方のカヌー)

今回も無事終了した選科C集中演習。受講生の成果物は概してクォリテイの高いものとなった印象でした。集中演習は終わりましたが、CoSTEPの学びはこれでは終わりません。この集中演習の経験を、今後の講義、修了式に繋げ、修了後はそれぞれのサイエンスコミュニケーション活動で活かして下さい!

(最終日の集合写真。お疲れ様でした!)