実践+発信

獣害リスコミWS「月寒コンコン探偵団の事件簿」を開催しました

2026.3.7

皆さんこんにちは、グラフィックデザイン実践演習班 (通称グラ班) です。先に公開された、サイエンス・カフェのチラシ制作レポートはすでにご覧いただけたでしょうか?サイエンス・カフェのチラシ制作裏話を余すところなく楽しめるものになっておりますので、よろしければぜひご覧ください。

さて、9月1日にチラシの最終版を提出したグラ班でしたが、もう一つの一大イベント、月寒公園ピクニックが9月27日に迫っていました。しかも、実際に集まって作業できたのは、実質最後の二週間。月寒公園ピクニック「月寒コンコン探偵団の事件簿」の怒涛の二週間の制作過程を、当日の様子とともに振り返ります。

月寒公園ピクニックについて

まずは月寒公園と月寒公園ピクニックについて簡単にご紹介します。

月寒公園は札幌市豊平区にある比較的大きな公園で、周辺住民の憩いの場となっています。園内には野生のキツネが巣を作って生活しており、園内を歩いているだけでも普通にキツネを見かけることができます。

一方で、キツネが住んでいることで、いたずらされた周辺住民やエキノコックス症に対する不安を持った住民からの苦情も相次いでいました。また、餌付けによる人馴れも深刻でした。いわゆる都市ギツネ問題です。公園管理団体はこれまで、グラ班の池田先生と協力し、さまざまなイベントをを通じてキツネの生態や公園の取り組みを周辺住民と共有してきました。

そうした活動の一環として、月寒公園で年に1度行われる「月寒公園ピクニック」というイベントの中でキツネ観察ツアーを企画・実践するのが、例年グラ班の秋の一大イベントとなっています。もちろん、ただの観察ツアーではなく、グラフィックデザインを活用して、より楽しくキツネについて学べるイベントにするのが目標です。

今年は、「月寒コンコン探偵団の事件簿」と題して、看板ギミックを用いた探偵モノストーリーで、キツネ観察ツアーを行うことにしたのでした。

ストーリーとともに振り返る制作秘話

探偵団事務所

月寒コンコン探偵団事務所、もといキツネ観察ツアー受付です。キツネ観察ツアー参加希望者の子どもたちには、探偵をめざす探偵見習いとして、事務所に集まってもらいました。

本来、探偵もキツネ耳やしっぽをつけるだけの予定でしたが、班員のご家族のご協力もあり、探偵衣装も作成することができました。

探偵見習いさんがたくさん集まったので、早速依頼へ出発です!

Scene.1 依頼確認

ここからは早速、実際のストーリーとともに内容を振り返っていきます。

探偵「きみたちが探偵見習いかね?わたしがこの探偵団のリーダーの探偵だ。君たちには今日の依頼を無事解決できたら、立派な探偵として認めよう。わたしと、そこにいる二人の助手が君たちをサポートするから、頑張ってくれたまえ」「早速だが、今日の依頼について説明する。」

助手「今回のクライアントは、この月寒公園を日々管理している柴垣さんです。」

管理人「よろしくお願いします。」

管理人役は、ライティング班の柴垣さんにご協力頂きました!柴垣さん、ありがとうございました。

助手「今回はあるキツネを探してほしいとのことです。キツネはエキノコックスという人間にとって危険な病気を持っていることがあるので、普段は対策を行っています。しかし、秋になると外からエキノコックスにかかったキツネがやってくることがあるため、そのキツネを探してほしいそうです。」

助手「管理人さんからの情報によって、すでに、候補は4匹まで絞れています。そうでしたよね?」

管理人「はい。」

探偵「我々の目的は、その4匹のキツネをこの公園から探し出し、エキノコックスにかかっていないか確認することだ。」

その4匹のキツネのシルエットは、事前に配った探偵手帳にメモされています。みんなが首からさげているこれ!

表紙と中身はこんな感じで、調査対象となるキツネのシルエットが描かれています。

助手「もし、かかっているキツネがいたら、そちらのお医者さんが治療をしてくれます。」

医者「よろしくお願いします。」

池田先生にはお医者さん役を演じて頂きました。今回のイベントのためにちょっと怪しい格好をしていますが、獣医学部出身なので、本当にお医者さんですよ…!

助手「ところで探偵さん、この耳はなんなんですか?」

探偵「この耳は我々が持っている探偵ひみつ道具の一つだ。これをつけている間は、君たちはキツネにしか見えない。」

助手「なるほど、そうしたら、キツネにも近づけますね!」

なんかしれっとつけていたキツネ耳でしたが、そういう理由があったんですね。ちなみに、最初は耳をつけることを恥ずかしがっていた男の子がいたのですが、この話を聞いて「じゃあつけなきゃ!」と耳をつけてくれました。設定は大事。

ここからは裏話。今回のストーリーを作るうえで、なるべく事実に基づいて設定を考えることを意識しました。依頼人が月寒公園管理者であり、普段はエキノコックスの対策をしていること、秋は巣立ちシーズンなので公園外から感染したキツネがやってくる可能性があることなど、すべて脚色のない事実を元にしています。これには、演者であるグラ班の演技負担を減らす狙いがありました。なにせ準備期間が2週間もなく、台本を完璧に覚えて演技する時間の余裕がグラ班にはなかったのです!結果的に、探偵モノの依頼としてもリアリティがあり没入しやすいストーリーになる良さもありました。

探偵「それではキツネを探しに行こうか。まずはキツネの巣がある場所へ向かってみよう。」

Scene.2 最初のキツネ @キツネの巣の前

早速、キツネの巣の方へ向かっていきます。

巣が近づいてくると、早速調査対象となるキツネを見つけたようです。

助手「いましたよ!」

今回のメインギミックである、キツネのシルエットをした看板です。探偵手帳のシルエットに一致する、調査対象のキツネのようです。

助手「わたしが、話を聞いてみます。」

助手「そっか、あそこに住んでいるんだね!」

助手「それじゃあ、ちょっとお腹の中を見せてもらってもいい?」

このキツネがエキノコックスに感染しているかどうかを調べるには、直接お腹の中を見させてもらう必要があります(実際には糞から調査することが多いです)。でも、どうやって調べたらよいでしょうか。

するとおもむろに、探偵がライトを取り出します。

探偵「では、この探偵ひみつ道具で、胃の中を調べてみよう。」

ライトは変装用のキツネ耳に次ぐ、2つ目の探偵ひみつ道具だったようです。

探偵が取り出したライトをキツネのお腹のあたりに近づけます。すると…

体の中が透けて見え、胃の中身が見えるようになりました!探偵見習いのみんなは口々に「どんぐり!」と声をあげてくれました。

助手2「お医者さん、どんぐりにはエキノコックスが入っていたりするんですか?」

医者「どんぐりは大丈夫です!」

お医者さんである池田先生からは、キツネは雑食でどんぐりなどの木の実・虫・ネズミなどを食べて暮らしていること、この子はエキノコックスの問題もなさそうであることなどを説明していただきました。

探偵「それでは、探偵手帳に記録しよう。このシールを、①のキツネのところに貼ってくれ。」

探偵手帳に、今回の調査結果を記録します。胃の中の食べ物と同じシールを事前に用意しておき、それぞれ手帳に貼ってもらう形にしました。

さて、『わたしのじまんのおうちだよ』の看板のセリフ通り、このあたり一体の斜面にはキツネの巣が広がっています。キツネの巣の特徴についても池田先生から説明していただきました。午前の回では運よく本物のキツネも登場し、大盛りあがりでした。

ツアー中に出会ったキツネ。どんどん近づいてくるため、ツアーの世界観を一時保留して、軽く追い払う事態に。

制作裏話

ここで今回のメインギミックである看板の作成経緯と、制作過程をちょこっと紹介します。

今回のキツネ看板のすぐ横にもう一つ、月寒公園に常設されている看板が写っています。

この看板を含め、月寒公園には「キツネに近づかないで!」「キツネに餌をあげないで!」といったメッセージが書かれた看板が様々な場所に設置されています。しかしながら、風景に溶け込んであまり通行人の注意を引けていないのが現状です。また、ある先行研究によると「やってはダメ!」=DO NOT だけを記載した看板よりも、キツネの基本的な生態や利用者にとってのメリットを説明すると野生動物への許容度が上がり、管理者団体への信頼感も高まることが明らかにされています。

1つ目の看板のセリフを「わたしのじまんのおうちだよ!」とし、胃の中身をどんぐりしたのも、餌付け禁止のメッセージより前にキツネの基本的な生態を伝え、キツネに対する興味をもってもらう狙いがありました。

そこで、キツネの生態や注意事項を、公園利用者に効果的に伝えるための目立つ看板を作ろう!というのが、最初のアイデアでした。このアイデアが出たのが、9月12日、ほぼ2週間前です。

月寒公園ピクニックではこの最終制作物の試作としてイベントに活用できる看板を作成しようという流れになりました。

また、キツネ観察ツアーのストーリーを考えるにあたり、他のメンバーから影絵を利用した劇はどうか?という提案が。

残念ながら機材などの都合で影絵をやるのは難しそうだということになったのですが、この影絵の案にヒントを得て、看板に後ろからライトを当て、胃の中を光らせるギミックの構想が固まっていきました。

看板の作りは案外シンプル。発泡スチロールのような素材でできたパネルをキツネの形に切り抜き、真ん中に穴を空けて透かすものを入れたあとで、上から色付きの紙を貼り付けています。これなら、2週間の準備期間でも十分間に合うだろうという算段でした。(実際には探偵手帳をはじめ、あれもこれも作りたくなってどんどんタスクが膨れ上がっていくのでした…)

実際に森の中でどの程度綺麗に見えるかなどを確かめながら、カラーバリエーションや胃の中身を工夫しました(自然の多い大学で良かった…!)

制作と並行してストーリーも考える必要がありましたが、これは比較的すぐに探偵モノに決定しました。「公園内の要所に設置されたキツネ型の看板を探して周り、胃の中を調べる」というギミックの性質が、探偵として尋ね人を探すストーリーととても良く合っていたからです。

最初は、キツネ探偵が森のキツネに依頼を任されるストーリーを考えていましたが、事実をベースにしたストーリーを組み立てて行く過程で、人間の探偵としてキツネを探す現在の形に落ち着きました。エキノコックスはキツネにとって害がなく、あくまで人間側の都合であるため、人間視点のストーリーのほうが都合が良かったという側面もあります。

Scene.3 ヒントをくれるキツネ?@坂の途中

制作裏話が長くなってしまいました。調査対象の4匹のうち1匹をみつけ探偵手帳への記録も終えた探偵団一行は、2匹目のキツネを探しに移動します。少し坂を登ると、二匹目のキツネが目に入ってきます。

探偵見習いたちに手帳のキツネと眼の前のキツネをよーく比較してもらいます。このキツネは探偵手帳に乗っておらず、今回の調査対象となる外から来たキツネではないようです。

でも、「あいつ、いつも坂の上にいるなぁ…」のセリフの通り、坂の上には別のキツネがいるようです。探偵団一行は坂を登り、次のキツネを探しに移動します。

この坂が結構な急坂…!実はこの坂を登ったところに、キツネへの餌付けが頻発している地点があり、どうしてもこの坂を登った先で次の話をしたいという思惑がありました。子どもたちに少しでも頑張って登ろうという気持ちになってもらうために、手帳にないキツネを一匹追加で作成し、坂の入口に置くことにしました。

Scene.4 人からおやつもらっちゃったの?@餌付けポイント

坂を登る途中で何かを見つけます。今度こそ、手帳にある2匹目のキツネです。

ちなみに、坂を登る途中できちんとキツネが目にはいるように配置も考えました。同じく、坂を頑張って登るモチベーションを維持するためです。

坂を登り切ったところで、助手が探偵に尋ねます。

助手「ここって勝手に入っていいんですか?」

探偵「本当は立ち入り禁止だが…今日はクライアントに特別な許可をもらっている。」

公園管理者に許可をもらっているのも紛れもない事実です(笑)それっぽく見える許可証も作成しました。

看板のセリフは「あのひと、いつもおかしくれるんだ!」

どうやら人から餌付けをされているようです。坂の途中のキツネが言ってた「いつも坂の上にいるキツネ」もどうやらこの子のようです。

助手「え、人からおやつもらっちゃったの?」

助手2「ここは餌付けしている人がいる場所だって、クライアントも言ってましたね。カメラもある。」

実際、餌付けが頻発しているこの場所には、野生動物調査用のカメラが設置されています。今回のストーリーの性質上、世界観を崩さずにカメラの存在にも触れることができました。公園もしっかりアクションを起こしていることを、同行する保護者さんたちにも知ってもらいたいという意図がありました。

さて、先程と同じように探偵ひみつ道具のライトでキツネの胃の中を調べてみます。予想どおり、人間の食べ物であるキャンディーが浮かび上がります。

エキノコックスこそ大丈夫ですが、探偵見習いたちもキツネがキャンディーを食べてはいけないことは知っているようで、ざわざわしています。

医者「やっぱり、人からもらったキャンディーを食べてしまったんですね。」

池田先生からは、キツネへの餌付けによる問題点を簡単に説明してもらいました。

探偵手帳に2匹目の記録をつけ、3匹目のキツネを探しに向かいます。

Scene.5 エキノコックスにかかったキツネを発見!@ 階段上広場

少し歩くと次のキツネが見えてきました。

助手2「お腹見せてもらってもいい?」

探偵「胃の中を見てみよう。」

胃の中を調べてみると、ネズミのシルエットが!しかも、なんだか様子がおかしく、普通のネズミとは違うようです。もしかして…?

医者「エキノコックスにかかっているかもしれない!腸も調べてみないと!」

探偵「誰か調べてみたいものはいるか?」

腸の調査を行うため、この看板には穴を2つ空けていました。そこで実際に探偵見習いさんたちに胃の中の調査を任せてみます。みんな元気よく手を上げてくれたので良かったです。

医者「これはエキノコックスの成虫ですね…薬が効いてないのかな?」

助手2「ふむふむ……食べてないそうです!」

医者「なるほど…。それが原因ですね。」

月寒公園では、定期的にエキノコックスを駆虫する撒き餌を散布し、エキノコックス対策を行っています。このキツネは外からやってきたことでベイトを食べておらず、エキノコックスに感染しているようです。池田先生からは、エキノコックスの生態やベイトの特徴について、少し時間をかけてお話いただきました。探偵見習いのみんなもとても真面目に聞いてくれていましたし、月寒公園の取り組みは保護者のみなさんにとっても興味深いお話だったようです。

医者「それでは、この子にもベイトを処方しましょう」

ベイトをキツネに与え、エキノコックスを駆虫しました。

3匹めのキツネの調査結果も探偵手帳に記録します。エキノックスを駆虫したことが分かるように×と天使の輪もつけています。でも、それだと逆さまですお姉さん…!

一応、依頼されていたエキノコックス感染キツネは見つけることができました。とはいえ、4匹目も感染していないとは限りません。探偵団一行は最後の一匹を探します。

Sence.6 ネズミを食べてるということは…?@ 階段下

いよいよ最後の一匹のキツネを探すために移動をしていると、階段を降りたところでキツネの看板が目に飛び込んできました。

「ねずみ、おいしかった~」というセリフと、胃の中からはネズミのシルエット。一つ前のキツネで学んだことしっかり覚えていた子たちは、感染してるかも!と声を上げてくれました。よく観察している子は、ネズミの様子が先程と違うことに気がついて、エキノコックスは大丈夫なんじゃない?と予想していました。

今度のキツネも腸を調べてみます。今度は空っぽ。

医者「大丈夫そうですね。薬が効いてるのかな?」

助手2「ふむふむ……最近薬を食べたそうです!」

感染していないネズミを食べたり、ベイトを食べていたりすれば、エキノコックスの心配はありません。キツネにとってネズミは大好物の一つであり、ネズミを食べること自体が悪いわけではないことを伝えるための4匹目のキツネ看板でした。

手帳に4匹目の調査記録をつけ、調査予定のすべてのキツネの調査記録が埋まりました。

ちなみに、最後の看板では胃の調査をやってみたい探偵見習いみんなに、順番に調査をお願いしました。光らせるだけのギミックと思っていましたが、意外と子どもたちには大人気でした。

Scene.7 クライアントを探そう!@解散地点までの道のり

探偵「これで全てのキツネが調査が完了した。クライアントに報告しよう!そういえばどこに行ったんだ?(特徴的なもの)を身に着けていた気がするが、誰か覚えているか?」

クライアントが見当たらなくなってしまったようです。探偵見習いさんに訪ねてみます。動物の書かれたTシャツを来ていることを覚えている子や、「ちっちゃい望遠鏡!」(実際は双眼鏡)と叫んでくれた子もいました。実はこの子は、3匹目のキツネを探す途中で柴垣さんの双眼鏡に興味を持ち、話しかけていました。探偵見習いたちの観察力や伏線回収がアツい一幕になりました。

クライアントの特徴がわかったので、報告のためにクライアントを探して移動します。斜面に沿って進んでいくので、合間にキツネの巣を観察しながら進んでいきます。

実際のところ、4匹目のキツネを見つけた場所は最初に集合したところから少し距離がありました。加えて、エンディングをやるには少し狭い場所だったこともあり、移動をしてから解散にしたいという思惑がありました。坂登りの時と同じ、移動のモチベーションが必要です。そこで、クライアント探しのミッションを追加する形になりました。

柴垣さんには3匹目のキツネのあたりで静かに隊列から離れ最終地点で待ってもらうよう、事前にお願いをしていました。誰も気付かないくらい自然に姿を消していて我々もびっくりでした。

Scene.8 最終ポイント・エンディング

しばらく歩くと、クライアントの柴垣さんを発見!調査結果を報告します。

探偵「無事4匹を見つけ、1匹がエキノコックスに感染していましたが、薬を与えたので、もう大丈夫です。」

クライアント「ありがとうございました。」

探偵「これで無事、依頼は解決だ。君たちを探偵として認めよう!わたしから探偵合格証を君たちに授与する。」

探偵合格証も事前に作成済み!

合わせて、普段から月寒公園に置かれている、キタキツネ・エキノコックスに関するガイドも配布しました。家に帰ってからの復習用です。

探偵「探偵ひみつ道具の耳は忘れずに助手に返してくれ。」

探偵「耳を外したら、人間に戻るから、キツネにはもう近づいてはいけないぞ。」

例年、つけたキツネ耳をそのままつけて帰りたい子が一定数いるみたいです。なにか理由付けをして返却を促す必要がありました。それもあって今年はキツネ耳を探偵ひみつ道具のひとつに設定し、大事な物なので返してねという流れに持っていけるようにしました。また、これまでは耳をつけていたからキツネに近づいても良かったけど、普段は近づいてはダメだよという大事なメッセージを自然に伝えられるようにしています。キツネ視点でストーリーを作る場合この点が難しく、人間視点でのストーリーにした理由の一つでもあります。

合格証を受け取り、耳を返却した子から順に解散です!解散ポイントは1つ目の看板があったキツネの巣の前ということもあり、解散後もキツネを見るために巣を観察しながらしばらく残っている子たちもいました。

まとめと今後の展望

「月寒コンコン探偵団の事件簿」の制作過程を当日の流れとともに振り返りました。

実質2週間という短い期間の中で、グラフィックデザインを活用して人々に見てもらう看板を作りたい!という意図と、キツネ観察ツアーの形態をうまく融合させた面白い企画になったと思っています。光らせるギミックを自分もやりたい!と手を上げてくれた子どもたちがたくさんいたことも、楽しんでくれたことがわかって嬉しく思います。総じてイベントは大成功といえるのではないかと思います。

改めて今回の企画でグラ班が意識したことをまとめます。

  • ダメ!禁止!といった注意喚起にとどまらないポジティブな情報も伝える。ギミックをつけて遊べるようにする。
  • フィクションでありつつも、事実に基づいたストーリー構成にする。 演者の負担を軽減するだけでなく、ストーリーの没入感をあげたり、公園の取り組みを脚色無く伝えたりできるなどのメリットがある。

とはいえ、2週間という準備期間は本当に大変でした。看板ギミックの試作こそ比較的楽に終わったものの、ストーリーを考えたり、それに合わせた看板のセリフを考えたりには思ったより時間がかかりました。紹介こそさらっとでしたが、探偵手帳やシール、探偵合格証、探偵事務所の装飾などなど、世界観を深めるためにどんどん作るものが増え、前日ギリギリまで制作作業をしていたのをよく覚えています。ものづくり班の性というものなのかもしれません。グラ班のみなさん、お疲れさまでした。

さて、今回のキツネ看板は確かに目立つものにはなっていますが、イベントとして演者がついて周り補足することが前提になっています。今の看板をそのまま公園に置いて必要な情報を伝えるのは難しいのが現状です。看板という形態の一番の特徴は、イベントに来ることができない利用者に対しても、いつでも情報を伝えることができる点です。

そこでグラ班は現在、このキツネ看板に更なる改良を加え、公園に常設するため鋭意制作中です。より多様なギミックや文字による説明も加えることで、楽しく、必要な情報も伝えられる看板を目指しています。実際に公園に設置されるのをお楽しみに!