未来のエネルギー、核融合について、未来思考で想像しながら考えるワークショップを熊本の高校生と共に行いました。
初めに奥本から当日のワークショップの流れと、趣旨説明を行いました。たとえば輸入に大きく依存した化石燃料は未だ多くの用途において必要であるが、近年のロシア・中東情勢など、エネルギー供給に関わる時事問題に関して、数年後の未来予測すら非常に困難です。
そのような状況下においては非現実的な可能性から、起こりえる未来、あるいは起こって欲しい、そのようになるべき未来とへと考えを落とし込む「フューチャーコーン」という未来予測のイメージ図を示し、こうしたイメージのもとで、複雑な未来の問題をいろいろな角度から思考するためにアート鑑賞を導入することを説明しました。

六花ワークショップ
続けて、その前段階としてのアイスブレイクに「エネルギーカード・ワークショップ」を実施した。ワークショップは数枚のキーワードカードを用意し、未来のエネルギーである「核融合」をキーワードの中心としつつも、「AI」や「ケア」、「ジェンダー」、「民族」など、必ずしも核融合に直接結びつかないかもしれないキーワードもおり混ぜました。六角形のカードはそれぞれのカードを多様な方向からつなげることができます。
加えて白紙のカードも用意し、そのままでは結びつかないカード同士を結ぶアイディアを考え、いままでにない組み合わせで未来を想像してみました。

高校生らは、それぞれの関心に従って(宇宙に行ってみたいなどの夢から)「太陽」や、(将来不足が懸念される)「水」、(厳しい気候に今後なっていくであろう)「夏」など、雑談を交えつつ、身近な事例から未来に起こりそうな問題や、こうなったらよいと思う未来について話す中から、新しいキーワードを記述していいきました。
対話型鑑賞
アイスブレイク後、徒歩10分ほど離れた熊本市現代美術館へ移動し、対話型鑑賞を実施した(図7、8)。美術館では、ジェームズ・タレル『MILK RUN SKY 2002』、マリーナ・アブラモヴィッチ『Library for Human Use』、宮島達男『Opposite Vertical on Pillar -133651 series』、草間彌生『INFINITY MIRRORDE ROOMー早春の雨 2002―』など常設展示を中心に皆で鑑賞しました。


朴を中心に作家や作品の背景的知識について説明したが、まずは作品を観察することが重要であるので、ファシリテーターからヒントを与えずに鑑賞する時間を多く設け、日常から想像することを話し合いました。
未来のエネルギーを知る
午後からは熊本城ホールへ戻り、未来のエネルギーに関する2つの講義を全員で受講しました。まず、「未来のエネルギー 核融合とは」というテーマで量子科学技術研究開発機構の副理事である竹永秀信さんにお話いただきました。

その後、続いてNTT株式会社宇宙環境エネルギー研究所所長の前田裕二さんより「AI×核融合 未来予測と次世代エネルギー」というテーマでお話いただきました。

未来の自分へ手紙を書こう
2つの講義を聴いた後で、冒頭アイスブレイクで使用したキーワードカードに、午前中の対話型鑑賞や午後の講義から連想された未来社会のキーワードを加え、核融合発電が実現しているかもしれない「2050年の未来の自分へ手紙を書く」というワークショップ「Letter To F 未来へ手紙を書こう」を実施しました。

高校生たちはそれぞれ「核融合」とほか2枚のキーワードを使って、核融合発電などの実現によりエネルギーや関連分野の問題が解決された2050年をイメージし、その中で40代として社会の担い手となっている自身に向けた手紙を書き、エネルギーが平和や産業につながっていることを想像していきました。

本ワークショップは今後、未来思考ワークショップとしてアップデートしていきます。