チラシのデザインを担当したのは,グラフィックデザイン実習を専攻する藤井暢之さん。北海道大学農学院修士課程1年,食品栄養学を研究しています。
藤井さんからのメッセージを紹介します。
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みなさんは「脳とカオス」というキーワードから何を思い浮かべますか?言葉通り、混沌としたイメージでしょうか?それとも、複雑に絡み合って難しそうなイメージでしょうか?僕は今回のサイエンスカフェのキーワードである「脳」「カオス」そして「コミュニケーション」から、「森」をイメージしました。
カフェのデザインの中にある一本の木、それは一つの脳であると同時に一つの森です。森の中には様々な生き物がいて、互いに複雑なやり取りを交わしています。しかし、それらの生き物が一つの「森」という生命体を形作っているのです。脳も同じです。神経細胞どうしが複雑なネットワークを作り、お互いに信号をやり取りし合っています。総じて見るとそれは一つの脳でもあります。
また、色で塗り分けた葉の塊は、一つ一つが異なるはたらきを持つとされている部分です。それらに枝という血管が酸素や栄養分を渡し、太い幹である延髄は、大地という体へ信号を伝えます。
鳥たちは木々のコミュニケーションを仲立ちしてくれます。時には木の中で羽を休め、時には他の木へ遊びに行き、また戻ってきます。
今回、サイエンスカフェのデザインを担当するにあたり、いろいろな障壁がありました。難航するサイエンスカフェのミーティング、なかなか決まらないテーマ、そして、絵が描けない。描きたい物は何となくイメージがつくのに、それを描いてみてもしっくりこないのです。最終的に、自分の手で描いた線は鳥だけでした。
しかし、今回初めて「デザイン」を教えていただき、表現することの難しさを学びました。一朝一夕じゃ身に付かない、日々感性を磨く中で身に付く物だと感じました。今回のデザインは、今の自分にとっては予想以上にハードルの高い課題で、超えることができませんでしたが、もう一度チャレンジしてみたいです。そして、今度は本当に「自分で作った作品」を手に取りたいです。