CoSTEP本科の防災コミュニケーション実習では、5名の受講生が津波防災ワークショップの開催に向けて、活動しています。
これまでの実習では、津波防災集会の活動に長年携わっていらっしゃる北海道大学地震火山研究観測センターの西村裕一先生と津波避難サポートプロジェクト(通称:つなサップ)のメンバーにご協力していただき、津波防災集会の活動内容や、津波の基礎について学びました。
7月7日には北海道大学地震火山研究観測センターの定池祐季先生に、防災の基礎について講義をしていただきました。リスクを「自分ごと」として受け取るためには、役割が柔軟に入れ替わる「共同的実践」型の防災学習が必要である、というお話をうけ、共同的実践であり、かつ取り組みやすいゲーム型の防災ツールを実際に使ってみることになりました。
定池先生が取り出したのは、「クロスロード」という防災ゲーム。今年の6月6日に講義していただいた京都大学の矢守克也先生らが開発した、カードを用いたゲーム形式による防災教育教材です。(矢守先生の講義レポートはこちら)
ゲームの参加者は、カードに書かれた「避難所に愛犬を連れていきますか?」「避難する前に近所のおばあさんの様子を見にいきますか?」のような事例を自らの問題として考え、YESかNOかで自分の考えを示すとともに、参加者同士が意見交換を行いながら、ゲームを進めていきます。
7問に挑戦した受講生。「自分ごととして考えるきっかけになることが実感できた」、「同じ問題でもいろいろな視点を知ることができて興味深かった」、「人柄が表れるので、コミュニティの関係作りにも生かせそう」といった感想が飛び出していました。
防災コミュニケーション実習では、今後も書籍や論文を使った津波防災の勉強を行って、どのようなワークショップを開催するのかを話し合っていきます。専門家との対話やゲームを通じて得られた生の経験を生かしたワークショップづくりは、これからです。