実践+発信

「百文は一会に如かず」 けれども「文字」偉大な発明品

2011.3.31

新聞も読まない、一般教養書も手にとったことがない私が、一念発起してCoSTEPの受講を決意した。2次募集で受かったのは、通学での演習も履修要件になっている選科B。E-learningの合間には、夫婦揃って札幌通い、とめまぐるしい日々でした。 「文章の書き方」の授業を受けて、目指すは「伝わる」文章による本の出版。これまでの言いっぱなしの状態から、視点を受信者に向ける、という意識の改革はなかなか難しい。それを選科Bの仲間たちが助けてくれる。メールのみならず、演習でのFace to Face のディスカッションで、視点のズレを指摘してもらい、軌道修正を図っていく。受け手の考えを直接知ることが、また自分では思いもつかない視点を知ることが、こんなに面白いものだとは思いもよらない発見でした。 その場にいない人にも発信できる「文字」情報はコミュニケーションツールとして欠かせない。上手に操るようになりたい。しかし、顔と顔を突き合わせて話すことが、どれだけ大事か、また仲間がいることがどれだけ支えになるか。 CoSTEPに関わったこの1年は、コミュニケーションの原点は人と人の対話であることを再確認させてくれました。書ききれない思いの一部を発信できる「文字」と、選科Bの仲間たちに感謝しています。

松浦 かんな
大阪大学工学研究科 特任研究員