実践+発信

選科A活動報告「シン台風上陸!家族の命を守るのはキミだ!!~」

2016.10.6

選科A 3班 シン・台風対策本部

松永陽子、小林ひとみ、鈴木梨紗、関谷裕一、日比野琴音

北海道に観測開始以来最多となる3つの台風が上陸した2016年、今年もCoSTEP選科Aミニサイエンスイベント企画実習の夏がきました。

私たち、CoSTEP12期選科Aの3班は、時事ネタである台風に防災を組み合わせ、「シン・台風上陸!~家族の命を守るのはキミだ!!~」を企画・実施しました。

(図1 イベントチラシ)

(図2 イベントの様子①)

(図3 イベントの様子②)

(図4 イベントの様子③)

イベントの目的は、「家族間でのコミュニケーションにつなげる」ことです。

各々立てた目標のうち「企画したいイベント」について存在した3つのキーワード「気づき・学びにつながる」「楽しい」「敷居の低い」を元に、イベント目的と3つの達成目標(図5参照)を設定しました。

(図5 イベントの達成目標)

そして結成された今回の3班「シン・台風対策本部」は、以下のメンバーです。

(あだな、(イベント中の役割/イベント企画中の役割))

・関谷先生(演者1(シン・台風対策本部 博士)/アンケート・スライド作成・進行表作成)

・やまぢさん(演者2(シン・台風対策本部 助手)/クイズ解説・進行表作成)

・ことねちゃん(タイムキーパー/進行表作り)

・りさりさ(画面操作/動画・チラシ作り)

・えいちゃん(イベント趣旨説明等/クイズ・しおり作成)

・にっぴー(担当教員)

(図6 メンバー一覧)

イベントを「楽しく」するための工夫として、劇をベースとした進行に、身体を動かすアイスブレイクおよびシールを用いたクイズ等を取り入れた構成としました。また、帰宅後の家族間コミュニケーションツールとなりうる防災マップ、防災クイズの冊子等のお土産も用意しました。内容としては、20分という短時間を、「学び」につなげるため「どのメッセージを残し、どの情報は切り捨てるか」に頭を悩ませました。会場アンケートを見ると、やや課題は残るものの、目標はある程度達成されたと言えそうです。

(図7 会場アンケート結果)

イベントに参加していたCoSTEP受講生から、いただいた評価をマインドマップ化したものが、こちらです。イベントの改善点が的確に指摘されていると感じられます。

(図8 CoSTEP受講生からの評価整理マインドマップ)

これらも含め、実習でイベントを実施して学んだこと、発見したことのうち、特に重要性を感じたことは以下の五つです。

一つ目は、イベント企画全体においては、PDCAを考慮に入れた目的と対象等の設定の一貫性の大切さです。今回は、来場者とイベント設計時の対象者にズレがあり、効果測定が不十分な点も残りました。

二つ目は、時間管理です。1つのものだけでなく全体を見ること、例えば、必要な作業(確認・見直し等)の工程を把握し、更には不測の事態への対応も考慮したスケジュールおよび時間管理で全体の完成度を上げられます。今回は、特に全体通してのリハーサルを十分に行えばもっと不備をなくせたのではと反省しました。

(図9 時間管理がうまくいかず、疲れ切った一同)

三つ目は、危機管理です。実際のイベントではなんとかその場を乗り切れたものの、イベントにおける不測の事態の想定とその対応(内容変更等)について、事前に全員で共有し、イベント中の状況把握・共有手段の準備も必要でした。

四つ目は、チームビルディングの重要性です。学びを最大化するために、いかに早く、各人のチャレンジ事項決定と相互サポート体制を構築できるかが今回の実習のキモでした。互いの得手・不得手の把握は長期で協働するチームを組む際にも重要な点だと考えます。

最後に、私たちはこの実習を通じ、イベントの企画だけでなく、仲間や相手を信じぬくという体験をしました。この実習で初めて出会い、自己紹介から始まったメンバーですが、特にイベント本番中はお互い助け合い進んでいったことを実感しました。

台風一過のようなイベント終了後、そこにいたのは、「顔晴(がんば)れた」自分と班員(仲間)たち。失敗も含めた、等身大の自分と改めて向き合い、大きな学びを得た3日間でした。


(図10 顔晴っている3班(2日目昼食))