実践+発信

CoSTEPでの学びの1年間私の変化の1年間

2017.3.31

私は日本の宇宙開発を応援する活動をしています。でも、素人が思い付きの勢いだけで、継続的な活動になるのかな? と不安でいっぱいでした。そんな悩みを抱えて活動している時にCoSTEPに出会いました。ここで学ぶことで、活動を続けるための何かを得ることができるかもしれない!と強く感じ、いつか自分で実施したいと考えている、サイエンスカフェの企画運営について学ぶことができる本科・対話の場の創造実習を希望して、受講を申し込みました。

実習ではサイエンスカフェの企画運営を、2回行いました。カフェのテーマはどうすればいいのだろう? テーマを伝えるためストーリーは? ポスターやフライヤーが完成した、では広報の手段は? 当日の進行はどうする? エトセトラ、エトセトラ…。

すべてが一筋縄ではいかず、悩んだり、苦しんだりしました。しかし、同時に仲間同士で役割分担をして助け合い問題を一つずつ解決していきました。みんなと一緒に目標に向かって前進していることを実感しました。そして、最後にサイエンスカフェをやり遂げ、自分もやればできることを体感しました。

本科で学ぶ中で「伝えたいことをどうしたら相手に伝えることができるのか」が、私の中で大きなテーマになっていきました。受講中の2016年8月、北大理学部の広報職に就きました。広報は情報を伝えることが仕事です。伝えたい相手にメッセージが届くためには何をすればよいのか。ベストな伝え方はあるのか。伝えた結果、何が起きてほしいのか。それらを慎重に考えて、2016年12月に理学部の紹介パンフレットを発行し、2017年3月末には広報誌を発行しました。2つともCoSTEPでの学びを活かし、私のテーマを強く意識して製作しました。

CoSTEPで学ぶきっかけとなった、日本の宇宙開発応援活動については、誰にどのようにこの活動を伝えるのか。活動の先には何があるのか、それをどのような手段を用いて伝えていくのかを、常に考えながら活動を継続していきます。

私は仕事を持ちながら、3人の子育てをしている、母親でもあります。土曜の実習・講義、休日開催のサイエンスカフェ等イベント時には小学生の子どもを2人連れてきていました。当初、子連れで周囲に迷惑をかけないかと不安でしたが、受講生の仲間やスタッフの皆さんが子どもたちをとてもかわいがってくれたので、心配は不要でした。

この1年は子ども達にとって、自分たちも大学に通ってたくさんの経験をする貴重な経験になりました。また、私も、子どもに母親が本気で学んでいる姿を見せることができました。

私のCoSTEPでの1年は決して大げさではなく、自分の生き方を変える大きな転換点になりました。やりたいことを追い求め、始めることの喜びを知りました。学び始めることに年齢は関係ないこともわかりました。

学びたい! という気持ちがあれば、誰でも学び始めることができます。自分にはできるだろうか…と迷うくらいなら、思い切って始めてみるといいです。きっとそこには新しい発見があり、思っていた以上に得るものがあります。

仕事と家庭の両立プラスCoSTEPで、時間が足りないなど大変なことも多く、息切れしそうにもなりましたが、CoSTEP12期で学び、無事に終了することができて本当によかったです。これからもこの学びを仕事と自分の活動に活かして、前進し続ける私でいたいと思います。

越谷由紀(本科・対話の場の創造実習)

北海道大学 大学院理学研究院 広報企画推進室