実践+発信

自分を見つめ、相手を思い、歩み続ける。はじまりはCoSTEPにあり!

2017.3.31

私は、高校で理科の教員をしています。「理科に苦手意識がある生徒にも興味を持ってもらうにはどうしたらいいのだろうか」と日々悩んでいました。そんな折、大学の後輩が受講したというCoSTEPの存在を知りました。これも何かの縁。少しでも得るものがあればと、意を決して応募しました。

私のように遠隔地で仕事を持つ方には、選科がおすすめです。週1回の講義をe-learningで都合のつくときに受講することができます。ただし、計画的に受講していかないと課題レポートの締め切りに追われてしまいます。私はこの点がうまく調節できず、もったいない事をしてしまいました。レポートは学びを振り返る重要な機会です。講義で得た学びを、自分はどういかすのか。その計画はレポートによって練ることができます。これから受講される方は、ぜひじっくり練り上げる時間を取れるようにしてみてください。

真夏でも涼しい札幌で行われた集中演習では、3日間でミニサイエンスイベントを企画・実施することがミッションでした。そんな短期間で初めて会った多様な経歴の人たちとまとめ上げるなんて、無理でしょ!と思っていました。実際に時間は非常に限られていましたが、グループワークの間には、効果的に講義が配置されており、メンバーと目的を共有しながらやり遂げることができました。それぞれの得意な力を十分に発揮し、時には本気でぶつかることで、グループの生み出す成果は考えていた以上に大きくなります。短期集中であるがゆえに、その感覚を存分に体験することができました。教員として、CoSTEPで体験したグループの相乗効果を、高校生にも起こしていきたいと考えています。

最後に、12期選科Aでは、1年間のまとめを「冒険の始まり」と表現しました。CoSTEPのカリキュラムを修了する事で、その後も科学技術コミュニケーターとして学び続けるための目次・ツールを得ることができます。そして、それぞれの立場で科学技術コミュニケーションを実践する冒険が始まります。私が特に大切にしていきたいことは、自分が「伝えたいこと」ではなく、相手に「伝わると良いこと」。そして、冒険を共に歩む仲間の存在。コミュニケーションとは常に相手を思いやることだと学んだ1年であったと思います。

関谷裕一(選科A)

高等学校教員