実践+発信

北大紹介映像「北大豆知識 vol.1 〜北大キャンパス南から北まで走ると何分?〜」(制作:森安悟)

2013.3.1
北海道大学は、札幌キャンパスのみで約1.8平方キロメートル(1周7キロメートル)の広さを誇ります。正門から、北のはじにある創成研究機構までは、およそ2.3km。走って行くと、一体どれくらいの時間がかかるのでしょうか? 

北大豆知識 vol.1 「北大キャンパス南から北まで走ると何分?」(3:33)

本映像は2013年3月1日より、札幌駅前通地下歩行空間の北2条広場(Sapporo-north2)にて5月31日まで上映されます。

【制作者の森安悟さんより】

■企画を立てる

今回我々CoSTEP映像班は、音声班がラジオ番組の1コーナー「北大豆知識」を作ることを聞きつけ、同時に映像作品も作ってしまおうという欲張った企画を立てました。「南の端にある正門から、北の端にある創成研究機構までを走ると、一体何分かかるのか?」という疑問に対して体を張って証明するという内容は、キャンパス紹介にうってつけだと思ったのです。映像化にあたってはキャンパスの広さをアピールするだけでなく、観光地でもある北大キャンパスの、名所案内ビデオとしても見られるものにしようと考えました。

■撮影体制

こういった体力勝負の企画はほとんど一発勝負です。うまく撮れなかったからといって何度もリポーターに走ってもらうわけにはいきません。我々は確実に映像を押さえるため、音声を録るラジオ班3人とは別に、映像のためだけのスタッフ4人を投入して撮影に備えました。カメラは計3台。車で先回りしながら撮影する1台、自転車でリポーターを追いかけながら撮影する1台、クラーク像前で待ち構える1台です。加えて更なる臨場感をだすため、後日ランナーの視点で撮影した映像の別撮りも行いました。当日は非常にあわただしい中で音声班の協力を得ることができ、何とか映像化に必要な素材を集めることができました。

■編集の苦労と工夫

さて、撮影した素材は編集することではじめて「作品」になります。実際、撮影よりも編集の方が何倍も時間がかかっているわけですが、「作品には明確なストーリーが必要」という2年間の教えを念頭に、どうやったらただランナーが走っているだけの映像からストーリーを紡ぎ出すか、考え考え、パソコン上で映像を切り貼りしました。

それに加えて、テロップを有効に使い、作品の目的を常に思い出させる。走っている位置を常に地図上に表示して、わかりやすさと客観的な視点を導入する。オープニングアニメーションや効果音を工夫し、目と耳を引きつける、といった映像に欠かせない様々なテクニックを凝らして、なんとか作品と呼べるものが完成しました。

風薫る初夏の北大キャンパスを走り抜けるリポーター兼ランナーの武田君の勇姿や、どこを切り取っても絵になる美しい北大キャンパスの映像を楽しみながら、「キャンパスを南から北まで走ると何分かかるか?」の答えを、あなたご自身の目でお確かめください。

■終わりに

それにしても機材やソフトウェアの進歩により、このような映像編集の作業が、プロでない我々にもできるようになったこと、制作した映像作品をインターネット経由で世界中に配信できるようになったことには改めて驚かざるを得ません。新たに手に入れた映像というツールを使って、より深い科学技術コミュニケーションを実践していきたいものです。

 
■スタッフ
ディレクター・撮影・編集:森安 悟(北海道立総合研究機構)
出演:武田尚太
音声:谷内秀久、小四郎丸拓馬、滝沢麻理
技術:巽 ゆかり
プロデューサー:早岡英介
(2012年度CoSTEP研修生:森安悟)