実践+発信

会社やNPO での経験、体系化できた

2010.2.25

四十路に突入した私がなぜ CoSTEPを志したか…。これまでの主に研究者を顧客とするビジネス活動を通じて、研究者コミュニティの「たこつぼ」化、一般市民と研究者との乖離、さらに基礎科学研究に対する社会からの支持の低下といった、研究をとりまく外部環境の変化を、肌身をもって感じていました。科学コミュニケーションについては、既に日本科学未来館で科学ボランティアをしており、科学コミュニケーション関連のNPOにも参画していたので、ある程度のことは知っていたつもりでしたが、それぞれの経験が断片的だったと思います。
e- learning を通じたCoSTEPのさまざまな講師の方による講義を通じて、これまでに得た情報や経験を体系的に整理することができたと思います。実習等の課題に取り組む機会が少ない道外在住の選科生であったことが、逆に自主的にサイエンスカフェを立ち上げようという、強い意欲をかき立てる源泉となりました。
大学や公的研究機関等のもつ技術シーズをうまくコーディネートして共同研究、さらに市場化に向けた活動につなげていくためには、サイエンスライティングや技術ベースのファシリテーションなどのスキルが重要となってきます。CoSTEPは、私にとって今後重点的に取り組むべき課題を顕在化してくれたと思っています。私にとって、サイエンスとコミュニケーションの両方がわかる、実践的なプロフェッショナルになるという意味において、CoSTEPでのミッションはまだ「修了していない」のです。

選科生修了 立花浩司
シグマアルドリッチジャパン(株)新事業開発部、千葉県在住