実践+発信

CoSTEPでの1年は挑戦の1年。そして挑戦はつづく

2021.3.30

私はIT企業の研究所に勤務する研究員です。しかも、もうすぐ定年退職を迎えます。還暦を目前にしてCoSTEPを受講するなんて躊躇してしまうところですが、思い切って一歩踏み出した、私のCoSTEPでの体験をタイムラインで紹介したいと思います。

1.ドキドキのオンライン説明会

 3月末にCoSTEPの説明会がオンラインで開催されました。まだ、受講することにためらいがあった私も説明会に出席したのですが、実は説明された内容はあまり覚えていません。

唯一、覚えているのが、最期の質疑において「受講生の年齢の幅はどのくらいでしょうか?」という質問をしたことです。

2.受講申込

 オンラインでの説明会を終えた私は、受講を決意。迷うなら一歩踏み出せ!です。しかし、その前に受講申込を行い、書類選考で合格しなければなりません。受講申込には、志望理由を書く必要があるのですが、今、その文章を見直してみると「よく、こんなんで合格したなぁ」と思います。

3.合格通知

 4月末に、「選考結果について」というメールが送られてきました。「選科Bの受講が決定しました」と書いてあります。「ホッ」とした反面、内心は「なんと、味気ない通知だな」と思ったとか、思わなかったとか。

 さらにメールには、「受講の意思がある場合には受講生サイトにアクセスして一言メッセージと顔写真を登録せよ」と書いてあります。早速、メッセージを書いたものの、顔写真なんて証明用くらいしかありません。まあいいかということで、証明用写真を登録したのですが、他の受講生は普段の楽しいスナップ写真ばかり登録しています。おっと!と思うものの、後の祭りです。

4.開講式:あぁ、北海道に行けないの・・・

5月16日は開講式です。今年度は、コロナ禍の影響で特別講演と受講生ガイダンスはオンラインで行われました。神奈川県に住んでいる私は、開講式に北海道へ行くことを楽しみにしていたのですが、叶いませんでした。

5.コロナ禍でのオンライン講義というラッキー

すでにコロナ禍の影響で、講義はすべてオンラインで行うという連絡が教務から来ていました。例年、選科はオンデマンドビデオを視聴するe-learning形式で受講するという形でしたが、今年度はZoomによるリアルタイムで受講することが可能となりました。選科生にとっては非常にラッキーでもあります。

6.集中演習もオンラインに:あぁ、北海道に行けないなんて・・・

選科生が北海道に集結するのが、夏の選科A集中演習、秋の選科B集中演習です。しかし今年度は選科Aは早々とオンラインでの集中演習が決定しておりましたが、秋に実施される予定の選科B集中演習は、状況によっては北海道に集まる可能性がありました。が、結局、選科Bもオンラインでの実施となり、各自、自宅のPCの前で黙々とライティングを行うことになりました。

7.有志によるサイエンスアゴラ2020への挑戦

 選科Bの集中演習が終わると、課題文の完成を目指して各自が執筆を継続させる以外に、オンライン講義を聴講する日々が続きます。そんな中で。選科Bの有志の一員として、科学技術振興機構(JST)が主催するサイエンスアゴラ2020に応募するというプロジェクトに参加することになりました。当初、手が足りない所をサポートするだけのつもりが、最終的には出演することになってしまいました。主なメンバーは関東在住ですが北海道に住んでいるメンバーもいるため、打ち合わせはオンラインで行いました。科学技術の進歩のおかげです。本番は関東在住のメンバーがリアルに集まり、北海道からはオンライン参加で実施しました。写真はサイエンスアゴラでの様子を写したものです。3人の研究者の方々とメンバーでの集合写真です。準備は大変でしたが、とても楽しい経験でした。

(サイエンスアゴラ2020「オンラインで標本に触れる!?~「感覚の転送」技術でできること~」後段がCoSTEP受講生有志)
(カメラに向かってデモ中!)
(カメラに向かってデモ中)
8.修了式:あぁ、北海道は遠かった・・・

 サイエンスアゴラが終わり、あっという間に年が明けて、残すは修了式を迎えるのみとなりました。最期まで北海道に行くことを楽しみにしていたのですが、またもオンラインと成りました。修了式では成果発表会があるため、その準備に追われながら、なんとか修了式当日を迎えることができました。ここで特筆すべきは、修了式後のオンラインでの懇親会です。夕方の6時から行われた懇親会は、2次会を経て最終的に終了したのが、翌日の午前1時30分でした。

9.人生最大(?)の挑戦を終えて

 さて、CoSTEPで私が体験してきたことを簡単にご紹介しましたが、まだまだお話ししたいことがたくさんあります。私にとってCoSTEPは楽しくもあり、挑戦の日々でもありました。多くの先生方や同級生との対話を通して、様々なことを学ぶことができたと思います。

 もし、あなたがCoSTEPを受講するかどうか迷っているなら迷わず受講しましょう。きっと、たくさんの得るものがあるはずです。

 さて、私のCoSTEP16期生としての挑戦の物語は終了・・・じゃないです。実は、次への展開をCoSTEPの仲間達と絶賛検討中です。ですから、あなたもCoSTEPを終了したら、いっしょに何かおもしろいことをやりませんか?

安部貴之(選科B)

IT企業の研究職