CoSTEPの教員が担当する、学部生むけの科学技術コミュニケーションの授業で、研究者への取材が順調に進んでいます。
「北海道大学の“いま”を知る」と題したこの授業では、学部1年生が3人1組でグループを作り、動物を使って研究している研究者を、デジカメを持って訪問。研究に取り組む教員や大学院生の姿を、数分の映像作品にまとめて発表します。
先週から、学生たちが6つのグループに分かれ、興味を持った研究室を順に訪問して取材を進めています。
農学研究院の食肉科学研究室に若松純一先生を訪ねたグループは、ハムの試食もさせていただいて、大感激。若松先生は、家畜の骨格筋が低温で貯蔵され熟成していくとき、どのように軟らかくて美味しい食肉へと変化していくのかを、生化学や細胞生物学、分子生物学の手法を使って研究していらっしゃいます。試食させていただいたハムは、そうした研究成果を活かして作られた、“北大ブランド”のハムなのです。
隣の実験室では、いくつもの冷蔵庫がブーンとうなりを上げ、いろんな温度で肉などを保存できるようになっています。秤があったり、クッキング・ヒーターがあったりと、まるで家庭科の?実験室のよう。
理学研究院の水波先生を訪問した別のグループは、コオロギを使って学習の過程や匂いに関する情報処理の仕方を研究するという、興味深い実験手法を見せてもらいました。
秋の夜長のようにコオロギが鳴く実験室でしたが、ゴキブリも飼育されており、とりわけ「マダガスカル・ゴキブリ」が圧巻でした。体長が7〜8センチほどもある茶色いゴキブリです。
身体が大きいから脳も大きいだろう、そうすると脳の研究をするのに具合がいいのでは、そう思って手に入れたのだそうです。でも、実際は小さい脳で研究に使えず、いまはペットとして大事に飼育しているそうです。
学生たちは、今週中には6つのグループすべてで取材を終え、いよいよ、各研究室の研究内容をまとめた映像作品の制作に取りかかります。
8月はじめには、学生たちの制作した作品をYouTubeなどで公開の予定です。ご期待ください。
(昨年度のこの授業の成果は、CoSTEPが運営する アニマ・ムービー・プロジェクト のサイトでご覧いただけます。)