北海道科学大学高校の2年生向けの総合的探求の時間で、スタッフの朴炫貞が「アートなエネルギー」の授業を担当しています。アートを通した科学技術コミュニケーションを、1年間学生たちが実際に映像をつくりながら学んでいく授業です。特にアートの中でも現代アート、その中でも映像を用いた表現を集中的に学んでいきます。毎週作家や作品を紹介しつつ、学生自ら撮影した映像を見たり、一緒に課題について考えたり、映像に対して学んだりするなど、座学と実践を混ぜた形の授業を進めています。
パート1では周りのエネルギーを映像で表現するワークを、パート2ではそのエネルギーの要素を科学技術とつなげて考えるワークを、最終的には自分ならではの視点でエネルギーを解釈し、表現できることを目指しています。
7月9日の授業はパート1の最後の授業でした。自分の日常の中でエネルギーを感じる瞬間を撮影し、編集した動画をターブレットの位置を決めて展示し、それぞれのコメントをもらうワークを行いました。
高校2年生ならではの視点が見られる映像がたくさんありました。友達の笑顔や、思い切って走ってくる様子、学校で勉強している時の文房具、教室の時計や机の動き、登校道の風景などを、絶妙な距離感で捉えながらエネルギーを発見していく過程が面白かったです。
また、映像の手法を理解してからは、コマドリやカット編集、スーパースローなど、撮影技術や編集技術を用いて自分のメッセージを伝える方法を試行錯誤している様子も印象的でした。
授業対象の2年生の普段のカリキュラムでは、美術や音楽など、アートに触れることがないようです。1年でどのように視点が変わるか、その成長が楽しみです。