サイエンスカフェの企画メンバーとして,イベント告知のためのポスターデザインに取り組んた受講生の成果がコミュニケーショングラフィックスで紹介されています。イベントのキャッチフレーズともなるタイトルコピーに工夫をこらし,多くの市民のみなさんの目に止めてもらえるポスターの制作に取り組みました。アカデミックな分野にエンターテインメント性をプラスしようと孤軍奮闘。初めて体験するプレッシャーに耐えながらの制作現場の様子もお伝えできればと思います。
第67回サイエンス・カフェ札幌「体温、アガレ!〜スポーツ科学から見る駅伝〜」
デザイン:長田詩織さん(北海道大学理学院修士課程1年)
私が担当したサイエンスカフェのタイトルは、「体温、アガレ!〜スポーツ科学から見る駅伝〜」です。ゲストの先生が陸上競技におけるスポーツ科学の研究をされていることと、カフェの開催が1月ということで、お正月の目玉『箱根駅伝』を入り口として科学の話につなげます。駅伝のチラシデザインから伝えたかったのは、スポーツの中で選手や観客が放つ熱気でした。また、2013年を迎えて最初のサイエンスカフェを寒い冬に負けない、熱くて元気なものにしたいという主催者の熱意も込めています。熱気を伝えるために取り入れたのが、ポップで明るい印象を持つアメリカンコミック(以下:アメコミ)のスタイルでした。…つづく
第66回サイエンス・カフェ札幌「ボク、生物”ロボット”〜科学が生み社会が育てる人工生命〜」
デザイン:前田明裕さん(北海道大学工学部4年)
チラシのデザインは、言うまでもなくイベントの開催を大勢の人に知らせるために行うものです。それは印刷物としてのチラシやポスターのみならず、webページやタウン情報紙、新聞など様々なメディアを通じて伝えられます。実際に市民にサイエンス・カフェに足を運んでもらうためには、それぞれのメディアが伝える膨大な情報の中から、このサイエンス・カフェの告知を見つけ出し、興味を持ってもらわなければいけません。ですから、チラシの デザインに求められることは、必ずしも研究や発表の内容を正確に再現することとは限りません。それよりも、大勢の人の目を惹いて、見てもらえることを目指 します。とはいえ、ただ目立てば良いのではなく、イベントのコンセプトをチラシのデザインに表さなければいけません。…つづく
第65回サイエンス・カフェ札幌「風土(food)が奏でる幸せ テロワール–北海道農業のためにできること」
デザイン:太田菜央さん(北海道大学大学院生命科学院修士課程1年)
私がチラシのデザインを担当したカフェのタイトルは「風土(food)が奏でる幸せ テロワール−北海道農業のためにできること」です。カフェの内容とタイトルを表現できるデザインは何か、先生と多くの議論を交わしました。牛乳瓶をモチーフにしたデザインや、北海道で穫れた野菜の写真、農家の方々の写真など、候補はいくつもあり、どれもカフェの内容に沿った悪くないアイデアでした。しかし、どのアイデアもタイトルの「奏でる」という部分を表現しきれていないところに不満がありまし た。「奏でる」という言葉は、北海道の食べ物の美味しさだけでなく、人と人とのつながりやそれによって生まれる調和や幸福感をイメージして選んだもので す。北海道らしい食べ物を使っていて、かつ調和していることを視覚的に分かりやすく表現された料理は何か考えたときに、浮かんだものがサンドイッチでした。…つづく