実践+発信

ラジオ制作実習で学んだこと

2010.2.25

ラジオ実習では毎週1 回、「かがく探検隊CoSTEP」という子供向け科学バラエティ番組を制作・放送していますが、この番組の制作に参加して、音声だけで子供に科学を伝えることの難しさを知りました。「細胞」という言葉ひとつを説明するにも「私たちの体を作っている、小さくてふくろになっているもの」というように、言葉をやさしくしようとすると情報が伝わりきらなくなったり、逆にややこしくなったりで、試行錯誤の連続でした。30分という限られた時間の中で、何がいちばん大事な情報なのかを見極めて伝えることが必要だと学びました。 毎週の番組には「研究室に行ってみよう」という、小学生が北大の各分野の教授にインタビューをするコーナーがあります。取材をして初めて、北大ではこんなにも多様な研究をしていたのか、と気づかされました。収録では「カエルにはたくさんの種類があるっていうけど、では人間は何種類いるの?」といった小学生の鋭い質問にもしばしば驚かされました。研究室に閉じこもっていては出会わなかったであろう人や物事に触れたことは、貴重な経験です。 CoSTEPに携わって得たものは、何よりも志を同じくする人との出会いでした。これからも、ここでの出会いを大事に、科学をより身近なものにするため活動を続けていきたいと思います。

齋藤有香
北大大学院 修士課程