実践+発信

飛行機で通った半年間

2010.2.25

2005年10月から半年間、CoSTEP受講のため兵庫から札幌へ飛行機で通いました。受講日が近づくと子どもの健康を祈り、また豪雪の冬でしたから受講日の朝は新千歳空港の好天を祈り、ぎりぎりの日程で通い続けました。だれ一人知人のない札幌で、破格に努力してどうにか開講式で知己を得た受講生の皆さんや、教育スタッフの方々が、直接間接に温かく教え、励ましてくれました。
授業そのものは、遠くから通う苦労に見合うだけの素晴らしい内容でした。特に印象深かったのは演習です。ファシリテーターの極意を伝授していただいたと思っています。また、プレゼンテーションを構成するためにいかに質問を組み立てるかを学んだ演習の授業で、非常に論理的な方と自分の思考の流れの違いが好対照をなしていたのには正直言って驚きました。おかげで、人による思考パターンの差を体得でき、また、パターンを理解することで、質問が楽になることも学べました。
CoSTEP の受講をきっかけに、地元神戸でのサイエンスカフェなどの活動や、科学書の出版などにもかかわることになりました。多くの受講生仲間、スタッフに支えられながら身を持って学んだ、ファシリテーションや協働のスキルを、これからの活動や仕事に生かしていきたいと思っています。

桜井香織
産業翻訳者、兵庫県在住