実践+発信

科学史学会でCoSTEP発表しました

2014.5.31

日本科学史学会の第61回年会が5月24日と25日に、江別の酪農学園大学で開催されました。CoSTEPは大阪大学、総合研究大学院大学の関係者と共に、一般公開シンポジウム「高等教育の新たな展開と科学技術を対象とした人文・社会科学の役割」を企画し、「北海道大学CoSTEPにおける科学技術コミュニケーション教育」と題して25日に発表を行いました。

近年の大学・大学院教育においては専門性のみならず、幅広い視野を涵養することが求められています。また、アクティブラーニングやプロジェクト実習、オープンエデュケーションといったキーワードも良く目にします。このような状況において、科学史や科学哲学、科学技術社会論といった科学技術に関する人文・社会科学の研究者は、大学・大学院教育に対してどのような貢献ができるのでしょうか。また、どのような課題があるのでしょうか。

CoSTEPはこれまでの取り組みを発表し、科学史は科学技術コミュニケーションの理論的・手法的な支柱であること、一方で実践を重視するカリキュラムの中で、どのような能動的学習プログラムを科学史的な要素を交えてつくるか、といった課題を述べました。

会場からは教育に携わっている方々から、e-learningの運用、学生のモチベーション維持、活動の継続性などについて質問があり、活発なディスカッションがなされました。CoSTEPでは今後も国内の教育組織等と連携して、科学技術コミュニケーション教育の課題と普及について議論していきたいと思います。

—プログラム一覧———

・「科学と社会」教育の現在~国内外俯瞰調査から~

 標葉隆馬・飯田香穂里・伊藤憲二・菊池好行・中尾央・平田光司・長谷川眞理子

 (総研大「科学知の総合化」プロジェクト)

・総研大における「科学と社会」教育の試み

 飯田香穂里・標葉隆馬・伊藤憲二・菊池好行・中尾央・平田光司・長谷川眞理子

 (総研大「科学知の総合化」プロジェクト)

・北海道大学CoSTEPにおける科学技術コミュニケーション教育

 川本思心・大津珠子・斉藤健・杉山滋郎・滝沢麻理・出村沙代・早岡英介・石村源生

 (北海道大CoSTEP)

・大阪大学における教育プロジェクトと研究倫理教育

 中村征樹(大阪大)