実践+発信

チラシデザイン:カガヤク、カガクホウ素の力で未来を照らす

2014.11.29

カテゴリー:チラシ・ポスター/イベント:サイエンス・カフェ札幌/制作者:竹内桂介(2014年度本科・保健科学院修士1年)/制作年月:2014年7月

チラシのデザインを担当したのは、本科グラフィックデザイン実習を専攻している竹内桂介さん(保健科学院修士1年)。竹内さんの制作レポートを紹介します。

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「1から」サイエンス・カフェを創る

CoSTEPはそれぞれの実習単位で活動に取り組む場合がほとんどです。しかしサイエンス・カフェの企画・運営に関しては、「対話の場の創造実習」と「グラフィックデザイン実習」が協働で取り組みます。チラシ作成だけでなく、実働部隊である対話の場の創造実習班と一緒に、企画立案から議論に携わります。今回のゲストである作田先生との初回打ち合わせから、コンセプト・タイトル立案、当日運営の準備まで、普段の大学生活でこれだけじっくり時間を取って取り組んだことはなかったので、自分にとってとても貴重な経験でした。この経験は、チラシ作成の際にも多いに生きてきました。

デザイン構成を「練る」

対話の場の創造実習班との議論がある程度固まってきた段階で、グラフィックデザイン実習班ではそれを追いかけるようにチラシのデザインをついて議論を始めます。実習班5名で1つのデザインに関してじっくりアイディア出しする機会が得られたことで、自分の発想がいかに貧弱で凝り固まったものであったということに気付くことができました。学部時代からサークル紹介やイベント告知のチラシを何度か作成したことはあったのですが、どれも文字と写真が体良く羅列しているだけの月並みなものでした。「もっと自由に発想し、自らのアイディアを盛り込んでいいんだ!」と気付かせてもらえたことが、今回の活動において最も大きな収穫でした。

議論の末、今回の主役である「ホウ素」の英語名「BORON」の立体文字を利用することにしました。「BORON」という文字列の面白さ、音の響きの心地よさから『「BORON」って何だ?』というアプローチで目を引いていくことにしました。ホウ素が他の元素に比べあまり身近な物質でないことから、今回はあえてホウ素という言葉をひきたてようと考えました。

「BORON」撮影会

リーフレットの背景写真は、北大キャンパスの農場にて撮影したものです。晴天の日を狙って実習メンバー総出で緑豊かなキャンパスに繰り出し、BORONの文字が映える絶好ポイントを探しました。切り株、芝生、ポプラ並木…など様々なポイントで試しましたが、最終的にメンバーでBORONを1文字ずつ、空に高々と掲げる形となりました。サブタイトルの「ホウ素の力で未来を照らす」を想起させるように、爽やかな青空の下、BORONが力強く存在し輝きを放っている様子を表現しました。

今回の経験を通して単なるデザインスキルではなく、もっと大切なことである「自由に発想し、思い切って表現する精神」を教わりました。今後、様々な機会の中で、今回の経験を生かしていければと考えている次第です。