5月16日、ライラックが咲き誇る中、北海道大学理学部大講堂にてCoSTEPの開講式が行われました。今年度の受講生は82名(本科20名、選科54名、研修科8名)で、その他に20名の北大物質科学リーディングプログラム生を受け入れることになりました。この日は、札幌市内はもとより、道内や東京、広島、仙台からも受講生が集まりました。
新田孝彦理事(副学長・高等教育推進機構長)より、開講の挨拶と11年目を迎えたCoSTEPの足跡、今後の展望が紹介され、引き続き松王政浩代表(理学研究院教授)からは社会から求められている科学技術コミュニケーション教育の重要性について紹介がありました。
(開講に先立って挨拶をする新田孝彦理事)
(松王政浩CoSTEP代表)
開講にあたって公開された特別講義は、池澤夏樹氏(作家・道立文学館館長)による「理系と文系の界面活性剤」です。北大教職員や学生、札幌市民のみなさまにも公開し、230名を超える参加者で会場は満席となりました。大学で物理学を学び、自然科学の分野にも造詣の深い池澤氏は、執筆活動を通じて発表してきた、社会と科学の関係についての考察を丁寧にお話しして下さいました。そして会場の参加者に「科学する心とは何か」と問いかけ、これから科学技術コミュニケーションを学ぼうとする受講生たちに大きな刺激を与えて下さいました。