実践+発信

展示&ワークショップ「藻なんですか? ソウなんです!北海道の植物プランクトンを見てみよう〜」を共催しました

2017.4.7

まだ雪の残る中、北海道大学総合博物館にて、体験型の展示「藻なんですか?ソウなんです! 〜北海道のプランクトンを見てみよう〜」が開催されました。総合博物館、日本科学未来館、そしてCoSTEPの合同イベントです。

「藻類」と書いて「ソウるい」と読みます。藻類研究者の阿部剛史さん(北海道大学 総合博物館・理学院 講師)によると、「藻」という漢字から、そのまま「モるい?」などと読まれてしまうことなどもあるそうです。藻類とは、体のつくりが単純な光合成生物の総称。その多くは、光の豊富な浅い水中で生活しています。コンブやワカメだけでなく、肉眼では見えない植物プランクトンまで含みます。

(前日はプランクトン採取の旅に。円錐型のネットを海に投げ入れてプランクトンを採取します)

日本科学未来館からは、科学コミュニケーターの高橋麻美さんと武田真梨子さんが来札。前日に石狩湾新港で採ったばかりのプランクトンを、来館者と共にスマホ顕微鏡で観察します。大きいものから小さいもの、不思議な形をしたものから動くものまで。プランクトンの密度を上げてあったため、比較的容易に観察できました。発見したプランクトンの様子を、すぐに写真や動画に記録できるところは、スマホ顕微鏡の強みですね。大型モニターには、プランクトン採取珍道中の様子も映し出されていました。

(科学コミュニケーターのお二人。左から武田さん、高橋さん)

(この中にたくさんの藻類が!)

(スマホ顕微鏡で見てみると…!!!)

北海道大学は世界的に有名な藻類の研究拠点でもあります。その利を活かし、会場には藻類に関する展示も数多くありました。食用としての寒天や昆布、ワカメ以外にも、飲料(安定剤として)や化粧品、肥料としての意外な使用法にビックリです。

会場では先日CoSTEPを修了したばかりの修了生もサポートしてくれました。展示を介してしっかりと対話することで、来場者の理解度、満足度も上がります。

(知ってた?こんな使われ方)

(総合博物館だからこその貴重な標本展示も)

(CoSTEP修了生も対話のスキルを発揮します)

会場の一角に設置されたトークスペースでは、藻類に関するクイズや、阿部さんによるトークも行われました。分類学の視点から見た海藻のお話から、私たちと藻類の切っても切れない関係の歴史、藻類のエネルギーとしての可能性のお話まで、今回の企画を俯瞰する内容となりました。