実践+発信

CoSTEP学べたものとは

2018.3.31

受講を決めたのはそろそろ進路に悩みだす大学3年生の時でしたが、授業数も減ってきて新しいことを始めるにはいいタイミングだったと思います。きっかけになったのは、サイエンスイラストレーター、サイエンスコミュニケーターという文字をネットで見つけた時です。もともと絵を描くことが好きでチラシ等のデザインを担当していた私はとても憧れましたが今ひとつよく分からない世界でした。そこで調べ進んでみると私の興味を持ったこの二つについて学べるとあるCoSTEPに出会い、迷いもせず受講することを決めました。

デザインを中心に学びたかった私はグラフィックデザイン実習を選択し、何かの縁か、私が元々所属していた東海大学の部活も出展する「サイエンスリンク」という子供向け科学イベントのチラシを担当することになりました。そのデザインをしていくなかで、以前、実習に来てくださったデザイナーの岡田善敬さんから教えていただいた「デザイナーはクライアントの熱意を映し出す鏡だ」という言葉を、痛感することになりました。イベントの全体企画を担当するCoSTEPの対話の場の創造実習班(以下、「対話班」)にこちらからチラシデザインのラフ案を提示すると、こんどはそれを元に対話班のみなさんから様々なアイデアが出て来ました。どんどん膨らんでいくイベントの世界観に自分もワクワクして、結果的にチラシだけでなく、イベントのブランディングに関わる様々なデザインに携わることができました。こうして、双方のアイデアがさらなるアイデアを生む、という形でイベントがどんどん素敵なものになっていきました。デザインとは依頼してくれた人の理想を膨らますきっかけを作れるもので、そのきっかけは双方の熱意から生まれるものなのだと思いました。

実習以外では、いろんなことをやらせてもらえます。演習ではインタビューやライティング、そしてホームページ作りまで、本当に様々。そんないろんな手法を実際に社会で実践している人たちから学んで自分で試し、自分の必要なものを探すことができるのもCoSTEPの良いところだと思っています。講義では社会で活躍している様々な人に会えます。正直、サイエンスコミュニケーターを知らなかった私にとってサイエンスコミュニケーターといえばでんじろう先生といったイメージしかありませんでした。しかし講義を通してサイエンスコミュニケーターとは一概にこれというものはなく、いろんな場所でいろんな方法で行えるものなのだということを学びました。

CoSETPでの一年を通して、東海大学に住んでいる私にとって北海道大学は少し遠い場所ではありましたが、学んだことは私にとって大きな力になったに違いないと思っています。

迷っているなら受講すべき。大丈夫、頑張りに応えてくれる素敵な先生と仲間に出会えるはずです!

宇都 幸那(本科・グラフィックデザイン実習)

東海大学生物学部生物学科3年