2018年8月6日、CoSTEPが今年度前期に実施した大学院共通科目「大学院生のための研究アウトリーチ法」を履修している大学院生が、北海道大学のオープンキャンパスで、自身の研究の内容や魅力を高校生にわかりやすく伝え、北大でのキャンパスライフや研究生活を伝えるイベント「高校生のための先端研究大紹介!」を実施しました。
大学院生は、聞き手に対する想像力を働かせながら、高校生に研究内容がわかるように専門用語を伝えるためにはどうしたらよいか、研究の面白さを魅力的に伝えるための工夫などを、CoSTEPのスタッフによるレクチャーとピアレビューを通じて学びます。このオープンキャンパスでの発表は、これらの学びの集大成(最終成果発表会)となります。
午前・午後の二つの部に分かれ、オープンキャンパスで北大を訪れた高校生とその保護者ら47名(午前と午後ののべ人数)に対して、理学院、農学院、工学院、環境科学院、総合化学院、生命科学院、公共政策大学院に所属する11名の大学院生が、それぞれの研究を7分程度で紹介しました。当日会場の場づくりや前説、発表の順番やつなぎも自ら考えます。
研究紹介の後は、大学院生とのフリートークの時間です。高校生からは、大学のキャンパスライフや、入試に向けた勉強についての質問もあり、大学院生が、リラックスした雰囲気で本音を交えて答えていました。
参加した高校生からは「研究がすごく楽しそうで大学院に興味がでました」「複数の学部の話を聞けてよかった」との感想をいただきました。北大の多くのオープンキャンパスの中でも、自らに近い年代の大学院生から直接研究や学生生活の話を聞く機会があるのがCoSTEPの特徴です。
プレゼンを行った大学院生からは「高校生が真剣に聞いてくれているのが伝わってきてうれしかった」「学会発表とは違うプレゼンを行う機会が大変貴重だった」との声がありました。
発表題目
午前の部
岩井 愛(工学院):電気化学の“魔法”で思い通りの金属表面をつくる!〜ナノサイズの銀だこ!?〜
島﨑 稜也(生命科学院):メスはモテようとするか?〜鳥の相互的な配偶者選択〜
松本 史子(理学院):○○がキレイな虹色に…!?〜現代の測地は宇宙から〜
和泉 優大(公共政策大学院):ぼく、公共政策大学院1年生です~公共政策大学院ってなに?~
田中 真鈴(農学院):つくれるの!?〜野菜の鮮度を教えてくれる人工知能〜
松本 壘(総合化学院):THE BATTLE Mushrooms vs. Plants
午後の部
辻 亮(工学院):光でガラスを加工する?~レーザーによるガラスの表面ナノ加工〜
澤田 史香(環境科学院):外来種と交雑を考える〜ペットとして入ってきたシマリスに焦点をあてて〜
齊藤 すな歩(総合化学院):常識を変える新発見?!~有機化学で医薬品合成を~
齊藤 一真(理学院):2016年熊本地震〜地震の誘発はなぜ起きた?〜
岩澤 大地(農学院):環境DNAでコウモリ調査の明日を変える