2019年10月12日(土)から14日(月・祝日)まで、CoSTEP15期選科B集中演習が行われました。日本各地から集まった受講生が「サイエンスライティング」をとことん学ぶ3日間です。この演習は、「レクチャー」と「グループワーク」の2本柱から構成されています。1日の最後には、学びを可視化するため、皆で出会った言葉たちを集めて壁にはる「言葉集め」のワークを行いました。
レクチャー
今年のレクチャーは、メイン講師に外岡秀俊先生(ジャーナリスト、元朝日新聞東京本社編集局長)をお迎えしました。外岡先生による5回のレクチャーに加え、グループ担当の5人のスタッフによるミニレクチャーで構成しました。
●レクチャー
1. 文章の企画、切り口
2. 文と文章、こうしたら良くなる
3. 「だれ」に、「何」を、どう伝えるか
4. 文章が世に出るまで
5. 科学技術コミュニケーションとは
●ミニレクチャー
a.インタビュー+ワークⅠ(西尾直樹 CoSTEP特任助教)
b.文章デッサン+ワークⅡ(川本思心 CoSTEP部門長)
c.図解とライティング(池田貴子 CoSTEP特任助教)
d.論理と主張(種村剛 CoSTEP特任講師)
e.コピーライティング(早岡英介 CoSTEP特任准教授)
グループワーク
4グループに別れて課題文を執筆する時間です。スタッフによる指導だけでなく、グループメンバー同士によるピアレビューを中心に、互いにフィードバックをしあって文章をブラッシュアップしていきました。
カフェ部屋
今年もカフェ部屋を設置し、淹れたてのコーヒー、お菓子、各地からのお土産などを並べて、ほっと一息つきたい人が自由に使える空間としました。カフェ部屋ではその他、さまざまな言葉や文章を「読む」ことで、より良い執筆に繋げてもらおうという目的から、言葉集めの付箋や、途中段階の原稿などを張り出すコーナー、参加者がそれぞれ持ち寄ったおすすめ本を並べた「Bの図書室」コーナーなども設置しました。
虎の巻
演習最終日の午後は、各グループごとに3日間で得た執筆の心得を「ライティング虎の巻」にまとめて発表しました。
最後の振り返りでは、各自A4 用紙に「伝えるために大事なこと」というお題に対しての応えを記入して発表。その後、各スタッフと外岡先生による総括で締めくくりました。
受講生のみなさんは、3日間で3本の作品を仕上げました。執筆に執筆した時間と、多様なバックグラウンドをもつ人との間で行われたピアレビューの体験は、きっとこれから学び続けていく上で生きることでしょう。