実践+発信

ラジオ158:2009911

2009.9.11

 

実験で迫る!私たちの心と社会

科学技術コミュニケーターに聞く!

ジンパを突撃!CoSTEP応援団、修了生のみなさんにインタビュー

研究室に行ってみよう

北海道大学大学院文学研究科・社会心理学研究室の横田晋大(くにひろ)先生

コーステップインフォメーション

サイエンスフェスタ開催についての詳細。2009年10月30日〜12月20日まで東京、上野の国立科学博物館

◆研究室に行ってみよう〜実験で迫る!私たちの心と社会〜

我々 CoSTEP 第5期生の「ラジオ番組制作実習」も今回で第4回目!!

番組の目玉コーナー「研究室にいってみよう」ですが、今回のテーマは「心の社会性」というちょっと変わったテーマです。

取材先もこれまでのように理系の研究室ではなく、北海道大学大学院文学研究科。文学部の大学院です。こちらで社会心理学に関する研究を行っている横田晋大(よこたくにひろ)さんを訪ねました。インタビュアーは川島奈那子さんです。

社会科学実験室でインタビューさせてもらう

心理学という言葉を聞くと個人の心の動きのことを想像するかもしれませんが、社会や周囲の環境に適応するために、人の心がどうつくられていくのかを研究するのが社会心理学という学問分野です。

横田さんにはまず「心の社会性」とは何かということをお聞きしました。人々の心が社会を形成し、社会が人々の心を形成する、心の社会性にはそのような相互関係があるそうです。様々な例をあげてわかりやすく説明していただきました。

また環境問題のような分野も社会心理学は研究対象です。1人1人にとっては自動車を使うのは合理的な行動でも、全体としては二酸化炭素を排出して地球温暖化につながってしまうような問題です。こうした個別最適の事象が全体最適にはつながらない社会的ジレンマという問題についても社会心理学が貢献しているのです。

横田晋大先生

続いて、今回取材したスタッフのメンバーを対象に簡単な実験を行っていただきました。

内容を簡単に説明しますと、5本のペンがあります。4本は全く同じデザインのペン、1本だけは他の4本とは少しデザインが異なる、1本だけもらえるとするとどのペンをもらいますか?というものです。

社会実験をするために設計された部屋で(近藤)

ペンをもらう際の環境に応じて、もらうペンを選んでもらい、そこから心の動きを見ます。

この実験を通して、状況が変わるとそれに合わせて心が変わるということを示していただきました。また日本人ならでは、アメリカ人ならではの選択があり、国民性や歴史なども浮かび上がってくるそうです。

また、横田さんご自身の研究についてお聞きしました。

横田さんは、なぜ人は戦争をするのか、そしてなぜ集団同士で争いをするのかを、社会心理学を用いて解明しようとしていらっしゃいます。

大変難しいテーマに取り組んでおられますが、他分野、他機関の人と協力し取り組んでいきたいとおっしゃっていました。

横田さんどうもありがとうございました。

 

スタジオ収録の様子 左は柿本さん、中央は川島さん

◆科学技術コミュニケーターに聞く!〜突撃・ジンパでインタビュー〜

さて、みなさん「ジンパ」って、ご存じですか?ジンパとは、北大ではジンギスカンパーティーの略なんです。さわやかな風が吹き渡るキャンパスの緑の中、ジンギスカンをつまみに大いにビールジョッキを飲み干すのが、札幌の短い夏を楽しく過ごす秘訣です!

CoSTEP応援団主催によるジンパ

8月8日、CoSTEPの修了生などでつくるCoSTEP応援団が、私たち5期生のためにジンパを開いて下さいました(応援団の皆様、本当にありがとうございます!)。

30℃を超える暑い日。北大総合博物館南の広場で青空の中、午後3時から9時頃まで長時間にわたり、七輪を囲んで50名ほどのCoSTEP関係者たちが大いに盛り上がりました。

ここで我々ラジオ班は迷惑も顧みず、CoSTEPの先輩方にインタビューを敢行しました。今回のポッドキャストでは、修了生の皆さんが現在されている科学技術コミュニケーション活動や、CoSTEPでの学びが役立っているかなどについて、ジンパの楽しい雰囲気とともにお伝えします。

ジンギスカンおいしかったです

楽しんでいるところお邪魔してすいませんでした。でも、みなさん、とても親切、丁寧に答えて下さり、感激しました。また飲みましょう!

(文責:近藤奨<つとむ>)