CoSTEP受講のきっかけ
私は、自らの台風被災経験や気象病の悩みなどを通して、「気象の知識は、自分や大切な人の身を守り、日々の暮らしを豊かにすることにつながる」との想いから、お天気教室や演劇、防災講座などのボランティア活動に取り組んでいます。
こちらの想いを伝えるための効果的なコミュニケーションを探りながら活動を続ける中、CoSTEP修了生の先輩や講師の方から直接お話を伺う機会に恵まれ、ぜひ私も受講したいと思ったのが2019年の9月。実際に受講を申し込もうとした2020年は仕事が忙しくなることが予想され、少し不安にもなりましたが、「選科なら実習以外の講座はe-learningだから場所も時間も自分の都合に合わせられる」と背中を押していただき、飛び込んでみました。
遠隔地からでもライブ感溢れる講義に参加
講義は、オンデマンド配信だけでなくZOOMでも実施され、通信環境さえ整えばどこからでも受講ができました。多彩な講師の方々から新鮮な切り口で提供される講義を、ライブで仲間とともに学ぶ機会に恵まれたのは、今年度のCoSTEPならではの醍醐味だと感じました。
(それぞれが目指す科学技術コミュニケーター像をつないだバトンリレー動画)
コロナの時代の新しい科学技術コミュニケーションを模索
選科Aでは、本来なら8月末に北海道大学でサイエンスイベントを制作する実習があるのですが、コロナの影響で、班の顔合わせから企画・準備・実施・振り返りまですべてがオンラインとなり、イベント参加者とのコミュニケーション以前に、実施側内のコミュニケーションに苦労する一幕も。旅が自由にできないコロナの時代、「オンラインでしかできない」から「オンラインだからこそできる」形として、時空間を超えた旅に誘うイベントを企画し、担当の朴先生のあたたかいサポートのもと、仲間の力を合わせて、なんとか無事本番を迎えることができました。
(ZOOMを用いて実施した夏のサイエンスイベントの様子。チャット機能で参加者とリアルタイムでやりとりしながら、時空間を超えた旅の世界を展開。)
CoSTEPに興味を持ったあなたへ
とうとう修了式までオンライン開催となりましたが、ここでも選科Aの本領発揮!
コロナの時代の「制約」を「可能性」に昇華させて、全国の個性豊かな仲間をつなぐ「オンラインだからこそできる」コンテンツを発表することができました。
(選科A成果発表動画では、全国から参加している仲間を中継で結び、これまでの学びを共有)
「科学技術コミュニケーションとは何か?」という問いと共に過ごした1年間
私にとってのCoSTEPは、「決まった答え」を示し伝えてくれるというものではなく、「考え続けるきっかけ」となる「問いかけ」を与えてくれるものでした。修了証をいただいた今、目の前には1年前よりずっと広く深い世界が広がり、新たな学びの旅へ出かけるための装備を整えることができた段階だと感じています。
CoSTEPに興味を持ったあなた、札幌から遠いところに住んでいたら、「だからこそ」、仕事が忙しいなら、「だからこそ」、コロナの時代に悩んでいたら、「だからこそ」…飛び込んでみることを強くおすすめします。素晴らしい講師と仲間との学びが、きっと、その後の人生を大きく開くことにつながりますから。
福田 佳緒里 (選科A)
公務員 / 気象予報士、防災士、健康気象アドバイザー