実践+発信

化学が大好きな伊藤肇さんをゲスト迎えるカフェ企画が進行中。実習風景のレポートです。

2011.9.20

CoSTEPでは、10月1日に伊藤肇さん(北海道大学工学部 准教授)をゲストに迎えて第59回サイエンス・カフェ札幌を開催します。このレポートではカフェに先駆けて伊藤先生とのミーティングや準備の様子を紹介します。

レポート:佐藤正範(本科・札幌市立東園小学校教諭)

10月1日のカフェのキーワードは「キセキ」です。分子のもつ特性「発光性メカノクロミズム」がつくりだす芸術的な世界を皆さんと共有するべく楽しい運営メンバーは活動中です。

 

今回のカフェでは分子の面白い特性を伊藤さんに紹介頂きます。普通の分子は、その並び方が変わることはほとんどありません。ですが伊藤さんの研究室で発見された分子は、少しの力で分子の並びが変わる特性があり、紫外線を当てると光り方が変化する特性も持ち合わせているのです。その分子の性質が「発光性メカノクロミズム」。分子からの「動いたよ」という情報が光り方の変化で確認できるわけです。分子はとても小さくその並びを目で見ることはできません。しかし伊藤さんの研究が進めば、光り方と並び方の関係をひも解くことで分子構造や並び方の変化を可視化して正確に把握できるようになるそうです。

分子と光という一見関係ないと思われがちな2つの要素が、とても素敵な「キセキ」となって私たちに小さな世界に引き込んでくれる様子は感動です。カフェ当日もその様子をお伝えしたいと思っています。

今回お話頂く伊藤さんですが、忙しい合間にも関わらずカフェの打ち合わせにいつも丁寧に対応してくれます。化学について右も左もわからなかったカフェ2班メンバーにユーモア交えて研究の面白さを伝えてくれるその優しさと研究に対する情熱に、私たちはいつも感動させられます。

 

「カフェで伊藤さんの研究者として人としての魅力を伝えたい!」これが気づけばメンバー共通の目標になっていました。

(今回のカフェのゲスト・伊藤肇さん)

 

さて、カフェ本番に向けた活動は後半戦。伊藤さんから基本となる発表用スライドの原案が送られてきて、カフェメンバーはカフェに向けて具体的な進行案づくりを会議中。今回のカフェで伊藤先生とお客さんとの距離がぐっと近くなっている配置というのは、運営メンバー田中さんのアイデアから練られたものなのです。カフェ2班の豊富なアイデアを再構成していくために付箋は欠かせないツールでした。

会議でまとめたプランをもって、伊藤さんとのミーティングです。伊藤さんがつくってくれた原案をもとにカフェ班で再構成した案を提示します。伊藤さんの想いと、カフェ班の想い。この2つを重ねる共同作業を通してカフェは作られていくのです。そして当日のファシリテーターの藤田さんが見に来て頂いくお客さんがよりよく理解しやすいように、伊藤さんとのトークを盛り上げていきます。

伊藤さんとの全体ミーティング 


こちらの記事ををごらんください。