葉山瑞希(2022年度 本科 グラフィックデザイン実習/北海道大学大学院 修士1年)
こんにちは、CoSTEP第18期グラフィックデザイン実習の葉山瑞希です。
CoSTEPの受講生だった先輩に「受けてみれば?」と言われて、CoSTEPを知りました。
少し調べて、私は工作やデザインに興味があったので、迷わずグラフィックデザインを志望しました。実際にデザインを使って何かをしたことがあったわけではないですが、やってみたいという気持ちだけで受講を決めました。
今年のグラフィックデザイン実習班(以下グラ班)は修士学生3人と社会人の方2人のチームでした。
グラ班の例年のテーマである都市ギツネのリスクコミュニケーションでは、エキノコックス症や餌付け問題について多くの人に知ってもらうためにトランクキットを作ることが目的で、まずは都市ギツネ及び野生動物の問題を理解することから始まりました。
最初の4ヶ月ぐらいは毎週プレゼン大会をしました。プレゼンが上手な人がいたり、毎回一笑いとるプレゼンを考える人がいたり、このプレゼン大会だけでも学べることが多かったです。人を納得させるためには、理論だけじゃなく感情を揺さぶることが大事なのかなと思ったりしました。
最終的に私が考案したインスタグラムで発信する案にまとまり、編み物でキャラクターを作るという案にチームのみんなが納得してくれました。キャラクターの性別・語尾などの設定を考えると、ますます自分の作ったキャラクターが役に立っている実感が湧きました。今まで、編み物はただの趣味であり、コミュニケーションのツールとしては使ったことがなかったので、初めて編み物が役立つ経験になりました。とても嬉しかったです。
グラ班のもう一つの仕事であるサイエンスカフェのチラシ作りでは、デザインの初心者である私にAdobe Illustratorの使い方を丁寧に教えていただきました。
チラシ制作に大事な「説明じゃなく、象徴」すること。この言葉に何度立ち返ったことか、チラシは思ったより奥が深いです。ゲストの先生の研究や取り組みについて知るたびにそれをチラシに盛り込みたくなってしまって情報を削ぎ落とすのに苦労しました。また、使うアイデアの「必然性」を考えることがとても大変でした。チラシ一つ作るのにもたくさんの会議をしました。いつか私も何かのチラシを作りたいと思うようになりました。その過程を一度チームで体験できたことに本当に感謝します。
こうして一年間CoSTEPで数えきれないほどの「考える」会議を行いましたが、自分の意見をみんなに否定せず聞いてもらい一緒に考える時間は、さまざまな可能性が生まれたり、新たな価値観に触れられる貴重な時間でした。時には完全に議論が止まってしまうこともあり、チームで意見が割れることもありましたが、良いものを作るには必要な時間なんだと思います。「考えて考えて考えて、そしてやっと行動する」時間はかかるけど、この過程でどれだけ考えたかが重要なんです。
CoSTEPはチームの思いややりたいことを、それぞれのスキルを活かして叶えていく場所です。ぜひCoSTEPで自分のスキルを試してみてほしいと思います。困ったときは先生方やチームの人が、必ず助けてくれます。なので、安心して色々なことに挑戦する一年にしてください!