2023年度の北海道大学夏ターム水曜4限(6月14日〜7月20日)に、CoSTEPが実施する大学院授業の一つ「大学院生のための研究アウトリーチ法」を開講しました。履修者は、理学院・農学院・生命科学院に所属する6名の大学院生です。講師は奥本素子(准教授)・古澤正三(特任講師)の2名が務めました。
2023年8月6日、本授業を履修している大学院生6名が北海道大学オープンキャンパスで、自身の研究の内容や魅力を高校生にわかりやすく伝え、北大でのキャンパスライフや研究生活を伝えるイベント「私たち、研究者のタマゴです〜大学院生が自らの研究を大紹介!!〜」を実施しました。
大学院生は、聞き手に対する想像力を働かせながら、高校生に研究内容がわかるように専門用語を伝えるためにはどうしたらよいか、研究の面白さを魅力的に伝えるための工夫などを、CoSTEPのスタッフによるレクチャーとピアレビューを通じて学びます。オープンキャンパスで行われる発表は、これらの学びの集大成(最終成果発表会)となります。
オープンキャンパスで北大を訪れた高校生18名に対して、理学院・農学院・生命科学院に所属する大学院生が、普段研究に使っている道具なども紹介しながら、それぞれの研究を7分程度で紹介しました。当日会場の場づくりや前説、発表の順番やつなぎも自ら考えました。
研究紹介の後は、大学院生とのフリートークの時間を設けました。高校生からは、研究のやりがいや大学のキャンパスライフ、入試に向けた勉強についての質問もあり、大学院生が、リラックスした雰囲気で本音を交えて答えていました。
参加した高校生からは「北大への気持ちが高まった」「大学院で研究することにも興味がわいた」との感想をいただきました。北大の多くのオープンキャンパスの中でも、自らに近い年代の大学院生から直接研究や学生生活の話を聞く機会があるのがCoSTEPの特徴です。
プレゼンを行った大学院生からは「高校生が真剣に話を聞いてくれてうれしかった」「高校生からの質問が鋭くて驚いた」「他の大学院生の研究を聞いて学びになった」との声がありました。
参加していただいたみなさん、ありがとうございました。
発表題目
・岩﨑美穂【理学院】:鳥たちのなわばり防衛ソングバトル~仁義なき癒し系攻防の実態~
・若尾彩果【農学院】:岩石は地球温暖化に効果的!?~岩石と作物の秘密にも迫る~
・多田朱里【農学院】:植物の会話をのぞいてみよう
・印田朱音【理学院】:対称性の観点から考えるキラリティ
・河野美里【農学院】:脂肪の多い食事と肝臓・胆汁酸との関係
・石浦卓也【生命科学院】:原生生物 粘菌から学ぶ