松井 瀬奈/2023年度 選科C
名古屋大学大学院 理学研究科 博士1年
どうして私が北大に?
私は宇宙物理学を専攻している大学院生です。
将来はプラネタリウム解説者になりたいという夢があり、学部の頃からさまざまな場所でサイエンスコミュニケーション(以下、SC)活動を行ってきました。
しかし私はこれまでSC独学でやってきたため、本当にこれでいいのかな?と思った瞬間がありました。その際に知人に教えてもらったのがこのCoSTEPでした。
CoSTEPを知った日にはすでに〆切まであと1週間もありませんでしたが、募集要項を読めば読むほど魅力的なこの企画。大学院博士課程1年目と両立できるのか? 少し不安もありましたが、とりあえず受けてみようと応募しました。
初めての【C】
CoSTEPの「集中演習C インフォグラフィック制作」は、私が受講した2023年度が記念すべき初めての開講だったそうです。
とはいえ、大変言いにくいのですが…実は、受講を決めるまで「インフォグラフィック」って、私にとってあまり聞き馴染みのない言葉でした。もちろん作ったこともありませんでした。
でも、グラフィックに関する悩みはたくさん抱えていました。学会やSC活動に使うスライド、学振などの申請書のフローチャートなどなど… 自分の伝えたいことをうまく表現できず、苦労してきました。自分が作るスライドの色味を指摘されたことがコンプレックスに繋がり、色の勉強をして色彩検定を取得したこともあります。それくらい、センスが問われるグラフィックへの苦手意識が強かったのです。
そんな自分を変えたいと思い、選科Cを選択しました。
濃く深い3日間
3日間の集中演習は、私を大きな自信へと導いてくれました。
私の表現するグラフィックなんて人に見せられるものではないと思っていましたが、制作の途中で思い切って他の受講生や先生方に見てもらい、1人1人の立場からたくさんの意見をいただきました。より分かりやすく、より美しく伝えるにはどうしたらいいか?何度も何度も先生方と議論を重ね、「正しいサイエンス」と「美しいグラフィック」を両立する作品を完成させることができたと思います。
自分の頭の中にあったものが洗礼されながらじわじわと出来上がっていくあの感覚は、忘れられません。
さらにその後、CoSTEPで製作したインフォグラフィックを改変したものを別のSC活動で使用しました。今後も実践で使えるほど完成度の高いものができたと、自信を持って言えます。
集中演習Cに決めて、大正解でした。
次はあなたの番!
私はSCを学べる機関について色々調べてきましたが、インフォグラフィックを全国どこからでも学ぶことができるのは、日本国内でCoSTEPだけだと思います。
ぜひあなたの専門分野を、あなただけの表現で、1つのインフォグラフィックに落とし込んでみませんか?
私のようにグラフィックへの苦手意識が強い方にも、ぜひおすすめしたいです。