実践+発信

好きなことを肯定してくれる人たち

2024.3.21

今野 夏季/2023年度 本科 グラフィックデザイン実習
北海道大学大学院 環境科学院 修士2年


大学受験がうまくいかなかったことを引きずって、自分は何をやりたいんだろうな〜とキョロキョロしていた大学3年生のとき。シラバスを眺めていたら “サイエンスコミュニケーション” という言葉をみつけました。それをきっかけにCoSTEPを知って、雪が残る今年3月、あっという間に修了という区切りを迎えました。

チラシづくり

グラ班を選んだきっかけは、CoSTEPに入る以前に企画したサイエンスカフェのためチラシを作り、とても楽しく達成感があったためです。

実際グラ班に入ってからは、みんなで合計3つのイベントチラシを作成しました。イベントを企画する対話班からチラシイメージを聞いて、それをもとにラフ案を出し合う。たくさんでたラフ案の中からある程度厳選して、対話班に提案。フィードバックをきいて再度グラ班で練り直す。この過程を通してチラシを作成してきました。

とにかくみんなのラフ案がすごい。1つのテーマに対してこんなにアイデアが浮かぶものなのか。CoSTEP受講前にチラシを作成したときには自分1人でデザインを考えていたから、こんなに幅がなかったなあ。みんなで話し合いながら進めることでこんなにも洗練されたチラシになるのかと、すごく勉強になりました。

こんクエとECHINO!

グラ班では、チラシ作成のほかにもキツネのリスクコミュニケーション活動として、RPG型公園ツアー「こんこんクエスト」の企画実施と、「ボードゲーム ECHINO!」の作成をしました。

企画の際には、「キツネのリスクコミュニケーションに関わることを、なんか、やろう。」ということで、みんな各自で案を考えてプレゼン大会。自由度が高く色々な案がでました。最終的に決定した「こんこんクエスト」はみんなの案をいいトコ取りした合作で、イベント実施直前まで準備に追われる日々でした。でもそこはやっぱりグラ班。パパッとバナーやスタンプのデザインを作っちゃって、内容だけでなくビジュアル的にも完成度の高いイベントとなりました。

ボードゲーム「ECHINO!」もプレゼン大会ででた案で、プレーヤーがエキノコックスになりきって子孫繁栄を目指す、すごろくのようなゲームです。グラ班のアイデアマンを筆頭に、今でもテストプレイや改善を繰り返しています。詳細を知りたい方はぜひプレイしに来てください!

(演習室はグラ班の巣穴。まじめな話してそうだけど、多分ジブリの話とかしてる)

たくさんの雑談

…と、この1年間、打ち上げする暇もないくらいにボリュームのある活動をしてきました。グラ班はみんな学生だったので、それぞれ研究をしながら、都合の良い日に集まって話し合いなどを進めてきました。

私はというと、夏季期間に2週間の調査が2度あり、そのうえ研究室が函館なので、現地で参加できないことが多々ありました。その時はオンラインで参加させていただきましたが、やはり現地での方が話しやすかったり、手を動かしやすかったりするため、申し訳ない気持ちがありました。それでもいつも全然大丈夫だよ〜と言ってくださはグラ班のみんなには感謝しかありません。

そのためみんなで集まれる日は楽しみでした。何よりもひそかに私の活力になっていたのは、みんなとの雑談!それぞれの研究の話や、好きな映画、音楽、番組の話。サイエンスコミュニケーションに全然関係なさそうな話をしながら、でもそれが企画に活きたりして。きっとたくさんの雑談があったからこそ、チラシも、こんこんクエストも、ECHINO!も、うまくいったのかなと思います。

(修了式にて。最初で最後のグラ班集合写真かも…!)

これから

CoSTEPでは、受講生や講師の先生など色んな人とお話する機会がたくさんありますが、みんな否定せず丁寧に聞いてくれて、私はそれがすごくうれしかったです。

そしてこれからの私の目標は、どんな形になろうとサイエンスコミュニケーション活動を継続すること。そのためにも、みんなでまた何かできたらうれしいな。

思い立ったが吉日。もし受講を迷っているようでしたら、ぜひ一歩踏み出してみてください。


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