平良 渉/2024年度 選科C(インフォグラフィック制作)
琉球大学博物館(風樹館)・助教

受講のきっかけ
私は2023年に博物館勤務となり、博物館展示を作ったり地域の方やこどもたち向けたイベントを企画したりするのが仕事となりました。十数年前に受講した学芸員課程の講義の知識だけではよくないなと思い、学び直しできる場を探していたところ、たまたまCoSTEP修了生の方のお話を聞く機会があり「これだ!」と思い、オンラインでの受講がメインの選科に応募しました。
グラフィックもコミュニケーション!
受講前までは、展示の説明パネルやグラフィックというのは、「伝える」「見せる」ということで、こちらから来館者への一方向の発信だと考えていました。わかりやすさをつくる技術って?わかりやすくないのは自分のどういうところが悪かった?と自分のことばっかり考えてしまっていました。
しかし、集中演習のときに、グラフィックにも、見てもらう相手がいるし、相手に何らかの変化を起こしたくてやっているのでコミュニケーションなんだよと教えていただき、ハッとしたのを覚えています。相手にどうなってもらいたいのか、伝える相手はどういう人か、見たらどう思うだろうかなど、伝える相手のことを中心に考えられるように変わったと思います。テクニックの習得よりも重要な気づきだったと思っています。
グラフィックだけでなく、ライティングもイベントなどの企画もコミュニケーションであることを意識して、「相手(受け取り手)のことを考える」ことの重要性を学べたことがこの1年の最も大きな収穫だったと思います。

でも、やっぱり大変だった
1年間CoSTEPで学べたことは私にとって大きな収穫でしたし、周りの人にも積極的に勧めたいのですが、やはりこの1年はとてもとても大変でした。仕事をしながらの受講でしたので、学びのための時間や気持ちを作るのがとても難しかったです。講義はオンラインで動画を見ることができたので、沖縄という遠隔地からも受講が可能になりましたし、仕事と時間を調整しながら受講できたので大変助かりました。しかし、いつでもどこでも見れるということで、後回しにしてしまうこともありました。それを続けていくと、課題提出前に見ないといけない動画がたまってしい、課題の提出が遅れてしまい…と、先生方に迷惑をかけてしまうだけでなく、自分の学びにとってもすごくもったいないことをしてしまったなと反省しています。遠隔地から参加する方は、時間やモチベーションを作っていく工夫も必要かもしれません。
仲間との出会い
いろいろと大変なことも多かったですが、CoSTEPの1年を通して、先生方や受講生などたくさんの人との出会いがありました。遠隔地でもオンラインで一緒に作業することも多く、仲良くなれるチャンスがたくさんありました。この出会いは、CoSTEPの受講期間だけでなく、修了後にも活きてくると思います。たくさんの仲間のおかげで大変さだけでなく楽しさも見つけられたと思います。全国の仲間と出会えるのもCoSTEPの大きな魅力です。この体験記を読んでいる皆さんも仲間になってもらえると嬉しいです。
