実践+発信

ともに何かをなしとげる喜びを知った一年間

2011.3.31

この一年間を振り返ると、社会人学生としての制約がありながらもやりたいことができたという喜び、そして素晴らしい先生方とともに学んだ同期生への感謝の気持ちが湧いてきます。 私たちは、平日の講義に加えて土曜の演習、そして選択必修科目である実習を受講しました。私が選んだ広報メディア実習では北大広報誌「リテラ・ポプリ」の制作を行いました。 「リテラ・ポプリ」の制作過程では、取材の仕方や原稿の書き方、そして広報誌には様々な立場の人が関わっていることを学びました。「締め切り後の完成度120%の原稿よりも、締め切り前の80%の方が良い」。これは広報メディア実習のある先生の言葉です。締め切り前であれば原稿に校正を入れる時間的な余裕があります。実習は、悩みながらの作業もありましたが、人と協力をして形あるものを作り上げる素晴らしい機会だったと感じています。 また、本科生必修のカフェ実習では「サイエンス・カフェ札幌」を企画・運営しましたが、カフェ当日は人生で初めてファシリテーターを務めました。粘菌を研究されている北大の上田先生、そして同じカフェ実習のメンバーと何度も打合せを重ね、当日大盛況となった興奮が今も忘れられません。 そして、CoSTEPではカリキュラム外でも私にとって重要な活動がありました。それは、「BESTプロジェクト」という自転車のイベントです。選科生の方々の歓迎会(ジンギスカンパーティー)を兼ねて、自転車と車、公共交通のレースを行いました。何かを発信すると必ず応えてくれる同期生がいる。そんな心強さと感動を得た活動でした。 こうしたCoSTEPの活動で得た最大の学びは、「物事は一人ではできない」ということ。一人では企画やアイデア、そして物理的な作業に限りがあります。人のアイデアをいただく楽しさや企画の広がり、誰かが応えてくれる喜びを経験しました。CoSTEPには、何かをなしとげたいという想いをかなえてくれる同志がきっと見つかるはずです。

千葉(高橋) 里英子
北海道大学職員