実践+発信

かがく探検隊コーステップ 207回:チーズ道は一日にしてならず

2015.1.10

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【コーナー】
●北大豆知識
【北海道大学の知られざる場所、物を紹介】
冬の北大正門~北キャンパス、歩いて何分?
●研究室に行ってみよう
【研究者を訪ね、研究内容を伺うこの番組のメインコーナー】
農学研究院 酪農食品科学研究室 教授 玖村朗人先生
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◆研究室に行ってみよう
農学研究院 酪農食品科学研究室 教授 玖村朗人先生  
インタビュアーは、CoSTEP10期生の山口なつきさんです。
玖村先生は、微生物を使って乳製品の研究をしていらっしゃいます。今回は、主にチーズ作りのお話を伺いました。

研究室では5年前から、「紅麹菌」という真菌を使ってチーズを作れないか研究を進めています。写真(下)の、赤く見えるツブツブが紅麹菌です。ゴーダタイプのチーズに、紅麹菌を練りこんであります。

最初は、カマンベールチーズのように(写真下)、全体に菌をつけられないか試しましたが、別の菌が生えてしまったり、苦味が強すぎたりとうまくいかなかったそうです。その後、培養方法を試行錯誤し、現在ではホエー(乳に含まれる水分)で培養した菌を使い研究を進めています。

チーズの作り方を伺うと、「来週(取材時の)その授業があるから聴きに来て。」とのお誘いに、授業も覗かせていただきました。

講義とともに、実際に凝固していく様子などの実演もありました。

凝固酵素(レンネット)を入れて、プルプルの状態。手で触ると、やわらかい杏仁豆腐といった感触です。

(細かくさいの目状に切り、徐々に水分(ホエー)が出ている状態)

取材時には、「紅麹菌の研究をここでやっていると聞いて、ここだ!と思いました。」という大津山健さん(修士課程1年)も参加してくれました。これまで、2週間かかっていた培養を10日間に短縮するなど、熱心に研究しているそうです。


(左から、大津山さん、山口さん、玖村先生)

紅麹菌だけでなく、麹菌を入れたチーズの研究もしているという玖村先生。次はどんなチーズができるのか楽しみです。玖村先生、大津山さん、お忙しい中ありがとうございました。

●北大豆知識
【北海道大学の知られざる場所、物を紹介】
冬の北大正門~北キャンパス、歩いて何分?
(チャレンジした3人。左から、山口なつきさん、青地絢美さん、ホウ・チュウハクさん)
冬の北大キャンパスを歩いたら何分で2.3km先の北キャンパスに着くのか、ラジオ班のメンバーが挑戦しました。途中、青地さんの靴裏がはがれるというアクシデントにもかかわらず、23分20秒で歩ききった青地さん。北大歴4年の貫禄でしょうか。
ともあれ、雪道は十分に気をつけて余裕を持って歩きたいものですね。