私はデザインの研究員です。特に、プロダクトや商品のデザインを考える研究で、どういうものが売れるか?どういう売り方をしていけばいいか?そんなことを研究しています。
これはまさにコミュニケーションを考えることで、私にとってCoSTEPはうってつけの講座でした。コミュニケーションもデザインも、相手がどう感じるかを考えること、つまり人間について探究する、という共通の営みだったのです。
人というものは本当に難しい。自分の考えていることが、伝え方次第では全然違うとらえ方をされてしまう。日々やっていることなのになかなか気づけない。考えれば考える程、難しくなって、頭が痛くなります。
CoSTEPでは選科Aを受講しました。選科Aは夏に3日間の演習があります。3日間でサイエンスイベントを企画するという、聞くに恐ろしいプログラムで、受講を決める時に2番目に不安だったのがその点でした。
不安通り、かなりヘヴィな3日間でしたが、たくさんの出会いと、得がたい経験があった、すばらしく楽しい3日間でした。
(ちなみに一番不安だったのは、eラーニングを受け続ける意志の強さが自分にあるか、という点でした。家が近かったので、土曜日はできるだけ教室に講義を受けに行くようにしていました。札幌在住の方には、このやり方はオススメです。)
修了して私の中に残ったものは、コミュニケーションの技術や、講義で得た知識などもありますが、中でも一番大きいのは「コミュニケーションのおもしろさ」です。人は難しいし、嫌なことがあったりもしますが、それでも、人が一番おもしろいと思いました。自分にはない視点をくれて、自分には想像もつかないことを起こすことができる。
この一年で感じた、「おもしろい!」という気持ちを、もっともっと伝えていけるよう、これからも頑張っていきます!
印南 小冬
北海道立総合研究機構 デザイン研究職員