実践+発信

×人の化学反応! ~夏の集中演習はエキサイティング!

2015.4.18

「ゲリラ豪雨」「猛暑列島」「史上最強台風」・・・。

激しい気象現象が増えて、天気がトップニュースになる時代。メディアではインパクトのある文言が飛び交っていますが、肝心な内容はちゃんと正確に伝わっているのでしょうか?

私はメディア(テレビ局)で働く気象予報士です。気象予報士は、気象庁をはじめとする研究機関と視聴者の橋渡し役。数字や記号だけではわからないことや専門知識をわかりやすくかみ砕いて、視聴者に「伝える」ことが第一の使命だと思っています。そのために天気の知識は身につけますが、それ以上にコミュニケーション能力が不可欠です。一方的な「伝える」から視聴者に寄り添った「伝わる」ものにしていくには、コミュニケーションのスキルを高めていくしかないのでは…?

そのことに改めて気付き、考え始めた頃、CoSTEPを知りました。知れば知るほど、気象予報士はまさに科学技術コミュニケーターそのもの!と実感。学びたいことが目の前にあるなら、飛び込んでみるほかないと思い、選科Aの受講を決意しました。

週に1度、e-learningで学ぶ27の講義には、様々な業界の方が講師としていらっしゃいます。文科省やデザイナーの方をはじめ、業界のスペシャリストの話はどれも面白く、科学技術コミュニケーションを様々な角度から学ぶことができました。

e-learningは1人ぼっちですが、夏の集中演習は選科A全員が北大へ集結です。たった3日でしたが、一言で言うとエキサイティングでした!

大学生から私のように社会人まで、バックグラウンドも年齢も職業も全く異なる仲間たちと、ミニサイエンスイベントを作り上げていきます。積極的に意見を出し合って、お互いを認め、尊重する。そうすると次々とアイデアが生まれ、どんどん形になっていく。実践を通して、「人と人の化学反応」を目の当たりにしました。

大人になってから学ぶってこんなに楽しいんだなと、驚いたくらいです。

CoSTEPで学んだこの1年で、自分なりのコミュニケーションの形が見えてきました。ゴールや正解はない世界だからこそ、失敗を恐れず、チャレンジしていこう。これからも仲間たちと交流を深めながら、実践を続けていきます!

縣 梨花(選科A)

テレビ朝日ウェザーセンター 気象予報士