実践+発信

対話という行為を見直す一年 ~必ず持ち帰ることができる「何か」がある

2015.4.18

私がCoSTEPの存在に興味を抱いたのは、今から4年ほど前だったと思います。当時大学2年生だった私は、修了生から話を聞いてその存在を知りました。聞いた当初は面白そうだとは思っても、参加を考えるほどのモチベーションは持っていませんでした。

そんな私が、4年越しにCoSTEPへの参加を決意したのは、己のスキルに疑問を抱いたことが切っ掛けでした。

私は教育学を学んでおり、将来的には教職に就くことを目指しています。学部時代の経験から、教職現場におけるコミュニケーションの重要性を強く感じていました。コミュニケーションは教師と生徒の間だけでなく、保護者や同僚との対話など、実に多くの場面で要求されるスキルです。

その重要性を認識しながらも、私はそのスキルをどのようにすれば高めることができるか分からず、悩んでいました。私の言葉は生徒に伝わるのだろうか。十分に学習内容の魅力を伝えることができるのだろうか。

そうした不安を打ち払うためにも、己の技術を試し、磨く場を求めてCoSTEPに参加することにしたのです。

結果から言えば、この挑戦は私に掛け替えのない体験をもたらしました。

この一年で「対話」に関する知識や経験を積み重ね、少しばかり自信を持つことすら出来ているように感じています。まだ私自身の答えが出ていなかった「なぜ理科を学ばねばならないか」という問に対して、曖昧ながらも答えを見出すことができました。

私がこの一年CoSTEPで得た経験は、大学院生や研究者など、限られた一部の人々のためだけの学びではありませんでした。CoSTEPには、会社員、主婦、定年退職を迎えた趣味人など、年齢や職種を選ばず、必ず持ち帰ることができる「何か」があると断言することができます。

今の自分に限界を感じている人、人生に新たな刺激を求めている人にこそCoSTEPを受講することをお勧めします。

清水大介

北海道教育大学札幌校 教育学研究科 教科教育学専攻 修士1年