キッズデザイン協議会(後援:経済産業省・消費者庁)が実施しているキッズデザイン賞は、「子どもが安全に暮らす」「子どもが感性や創造性豊かに育つ」「子どもを産み育てやすい社会をつくる」ための製品・空間・サービスで優れたものを選び、広く社会へ伝えることを目的としています。日用品から住宅、街づくり、ワークショップ、調査研究まで幅広い分野が対象となっています。受賞作品には「キッズデザインマーク」の使用が認められます。
このたび平成28年度のキッズデザイン賞において、CoSTEPが昨年の札幌デザインウィークで行った、子ども向け理科工作ワークショップが受賞することになりました。
受賞作品名
“ガチャポン”で細胞を学ぶ理科工作ワークショップ「チ・カ・ホ農学校 ~細胞工作研究所でつくってまなぼう~」
作品概要
“ガチャポン”と細胞組織を模したパーツで細胞カプセルを作りながら、細胞の仕組みを学ぶ理科工作ワークショップ。北海道大学CoSTEPの科学技術コミュニケーション教育の実践の場として、理科系の大学院生が子どもたちに直接教える。サイエンスのおもしろさを体験できるよう、“場のデザイン”にも工夫を施している。
【実施レポート】http://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/costep/contents/article/1411/
受賞カテゴリー
子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門/コミュニケーション/サイエンス
審査委員コメント
子どもに馴染み深い玩具用カプセルを細胞に見立て、点滅型LEDの細胞核ほか、細胞内小器官を紙や毛糸など、さまざまな日用素材で表現し、着色や組み立てを通して細胞構造に理解させている科学教育ツールである。自分の作品を持ち帰れるのも、興味の持続につながる。
審査委員長
益田文和(インダストリアルデザイナー/オープンハウス 代表取締役)
副審査委員長
赤池 学(科学技術ジャーナリスト/ユニバーサルデザイン総合研究所 所長)
無藤 隆(教育心理学者/白梅学園大学 教授)
持丸正明(産業技術総合研究所 人間情報研究部門 研究部門長)
山中龍宏(小児科医/緑園こどもクリニック 院長)
審査委員
赤松幹之(産業技術総合研究所 自動車ヒューマンファクター研究センター 首席研究員)
大月ヒロ子(ミュージアム・エデュケーション・プランナー/イデア 代表)
竹村真一(文化人類学者/京都造形芸術大学 教授)
西田佳史(産業技術総合研究所 人工知能研究センター 首席研究員)
橋田規子(プロダクトデザイナー/芝浦工業大学 教授)
ひびのこづえ(コスチュームアーティスト)
水戸岡鋭治(デザイナー/ドーンデザイン研究所 代表)
宮城俊作(ランドスケープアーキテクト/設計組織PLACEMEDIA・パートナー)
森本千絵(コミュニケーションディレクター/アートディレクター)
山中敏正(筑波大学 芸術系長・教授)
(チ・カ・ホ農学校のプロジェクトに参加・協力した、CoSTEPメンバーによる受賞記念撮影)
CoSTEPでは子ども向けの科学技術コミュニケーションの取り組みを受講生が中心となって長く続けてきました。今回の受賞を通じて、科学の楽しさをより一層伝えることをこれからも目指すとともに、キッズデザインが目指す社会づくりに貢献できるものづくり、ことづくりにも努めてまいります。
昨年に引き続き、札幌デザインウィーク(2016年10月開催)にて、「チ・カ・ホ農学校 ~細胞工作研究所でつくってまなぼう~」を実施する予定です。2015年度のものから、さらに進化した内容でお届けします。ぜひお誘い合わせの上、お越しください。