2017年9月26日(火)18時~21時にかけて、北18条駅近くのゲストハウスuntapped hostelの「はるや」とホステルの裏庭で、「札幌」という名のカクテルを提供し、飲んでもらうイベント「カガクテル」を開催しました。主催はCoSTEPの「札幌可視化プロジェクト」実習班スタッフ一同です。
「カガク」と「カクテル」をかけた「カガクテル」は、カクテルを用いて札幌を「カガク」する試みです。untapped hostelの1階のはるやと裏庭をバーとしてセッティングし、3種類のカクテル「サッポロアイ、トヨヒラ・スプリッツァー、Snow Crystal-つづみ」とおつまみを提供しました。カクテルは、スタッフの札幌に対するイメージと、各方面へのリサーチをもとに、それぞれモチーフを決めてつくりました。
参加者は、メニューからカクテルを選び、スタッフから渡されるカクテルBOOKを読みながら、カクテルを楽しんでもらいました。コースターにはモチーフを再現したスタンプが捺されます。3点セット「ヨクバッテル」を注文すると、ヨクバッテルスタンプと特製おつまみ「ササッテル」が提供されました。
メニューをみるお客さん
カクテルを注文したら、カクテルにまつわる話を説明したカガクテルBOOKを、メニューとは別に用意しました。メニューより詳しい情報を知ることができ、カクテルを待つ時間も楽しめる様子でした。
カガクテルBOOKをみているお客さん
サーブされた3点セット、ヨクバッテル
「札幌」を五感で知る
3種類のカクテルには、それぞれのモチーフがあり、そのモチーフをカクテルで再現することで札幌について考える糸口を見つけようと試みました。また、それぞれのおつまみも各カクテルと札幌の関係を考えて提供しました。
札幌の稲作や藍色からアイデンティティを表現しようとした
日本酒ベースの「サッポロアイ」と開拓おかき
札幌の「メム」をテーマに荒川だった豊平川をイメージにした
ビールと白ワインベースの「トヨヒラ・スプリッツァー」と、
おつまみとして鮭とばと果樹園だったことから発想したドライアップル
札幌を語るに欠かせない雪を、アイスクリームとシャーベットに、
札幌で見られるという珍しい鼓型の雪の結晶をパチパチ飴で表現した「Snow Crystal-つづみ」とスノーボールクッキー
寄って、酔って、夜が更けて
参加者はカクテルを飲み、思い思いの時間を過ごしました。
科学技術コミュニケーションとカガクテル
カクテルを通して札幌を可視化する今回の試みは、札幌という地域がもつ自然と、それにまつわる生活から物語を発見できたこと、その物語をさらにカクテルというものに表現したことに意義があると思います。身近なカクテルというメディアを通して、地域を可視化していく試みは、科学技術コミュニケーションにおいても大事だと感じました。また、実習で作ったカクテルを題材に、お客さん同士で対話が生まれること、その対話から気づきや新たな好奇心が生まれるところも印象に残っています。カガクテルには3時間の開催時間にも関わらず、54名のお客さんにお越しいただいています。また今回の取り組みは、9月27日の北海道新聞の朝刊に紹介されています。
カクテルづくりの難しさ
同時に、カクテル作りの難しさ、運営に関する難しさを痛感する機会にもなりました。カクテルの質や、練習を重ねてはいたもおのの、お客さんへの対応にバタバタしてしまったところは反省点として残ります。
今回の経験を踏まえて、今後よりよい形として「札幌」を可視化していきたいと思います。改良される「カガクテル」、そして成長していく「札幌可視化プロジェクト」実習の取り組み、お楽しみください。
*当日ご協力いただいたアンケートの集計結果は、おって共有していきます。