鶴飼 里菜(2017年度 本科/学生)
2018年2月11日(日)、札幌市青少年科学館にて体験型科学実験イベント「サイエンスリンク in 北海道」を開催しました。
「サイエンスリンク」は学生を主体とした団体が、子どもから大人まで楽しめるような実験・工作ブースを企画・出展するイベントです。「サイエンスリンク in 北海道」は「サイエンスリンク」を運営する学生NPO法人サイエンスリンクからの依頼を受け、CoSTEP対話の場の創造実習(木下、才川、玉置、鶴飼、橋本)が共同で企画・運営を行いました。
(後列中央:NPO法人サイエンスリンクの東京工業大学、赤羽さん)
子どもと科学、そして出展団体をつなげるイベント
「サイエンスリンク in 北海道」では、子どもたちが感じる「なぜ?どうして?」という疑問や感動を「もっと知りたい!」という興味へつなげることで、
1. 科学的視点を身につけること
2. 子どもの将来に役立つような気づきを得るきっかけになること
を目的としました。また、北海道と関東で科学に関するイベントを行う団体が共に参加し、お互いの交流を深めることで、つながりを広げることを目指しました。
(北大での出展団体説明会。活動している団体を探し、声をかけるところから始まりました)
ワクワク!ドキドキ?科学の冒険に出かけよう!
今回のイベントでは北海道、関東で活動する15団体(22企画)に出展していただきました。イベント当日の来場者数は610名!たくさんのお客様に来場していただき、大変盛り上がりました。
(超伝導コースターの実演!ポスターをデザインした宇都さんも参加)
(高校教員でもある受講生の小川さん。ダンス部の生徒たちと空気に関するブースを)
企画と企画をつなげる、会場のレイアウトとスタンプラリー
イベントが単なる企画の集合体にならないために、会場のレイアウトを工夫しました。企画内容に関連があるブースを近くに配置し、8つのエリア(ニコニコステーション/わくわくジャングル/ふわふわガーデン/ひらめき広場/キラキラどうくつ/ぷくぷくタウン/ヤッホーの丘/ひやひや街道)に分けました。
グラフィックデザイン実習のメンバーと協力し、スタンプラリーも行いました。参加者は企画を一つ体験すると、雪の結晶スタンプを押してもらえます。このデザインは「雪博士」として知られる中谷宇吉郎氏が分類した雪の結晶をモチーフにしたものです。スタンプを集めると、様々な雪の結晶の形を学ぶことができます。
社会と学生をつなげる、企業とのコラボ企画
対話の場の創造実習班の木下さんが勤めるNECソリューションイノベータ株式会社にご協力いただき、受付では小型ロボット「PAPEROi」にイベント案内をしてもらいました。「PAPEROi」は、カメラ、マイク、顔認証機能をもち、プロジェクターと連動して話すことができます。
(受付のニコニコステーションで案内をする「PAPEROi」。駅長帽子を装着!)
またCoSTEP受講生とNECソリューションイノベータでコラボレーションをして、顔認証技術を使ったゲームを通して、笑顔を認識する仕組みを考えるブースも出展しました。企業の技術に学生の視点を加えて、子どもたちがワクワクするような新しいコンテンツを作ることができたと思っています。
(CoSTEP受講生とNECソリューションイノベータのコラボ企画)
CoSTEPブース「サイエンスケッチ!」
対話の場の創造実習班はイベントの運営だけでなく、ワークショップ形式の企画も出展しました。企画タイトルは「サイエンスケッチ!~生き物のひみつ~」です。ここで言う「サイエンスケッチ」とは、自分の頭の中にあるものを、紙粘土や画用紙を使ってスケッチすること。参加者には、よく知っている、よく見ている生き物を「サイエンスケッチ」してもらいました。
今回「サイエンスケッチ」してもらったお題は、
1. 昆虫編:アリのからだをつくってみよう
2. 動物編:シマウマのしまをかいてみよう
3. 植物編:スイカの種をならべてみよう
の3つです。
「サイエンスケッチ」した後は自分の作品と本物の画像を比べて、違ったところと同じところを探してもらいます。知っているつもりで実は知らなかった、そんな新しい発見がたくさん見つかりました。
(スイカの種、どんな風に並んでいたっけ…?)
(最後にちょっとした豆知識も!パイナップルの種はどこにあるでしょう?)
出展団体をつなげる、内覧会と交流会
イベント終了後、出展者同士で企画を見せ合う内覧会、そして交流会を行いました。普段関わらない様々な出展者同士がつながり、学びを共有することできました。その中で、科学イベントの担い手の輪を広げること、つながりを強めていくことの大切さを学びました。
(内覧会も大盛況のCoSTEPブース。右は撮影担当の橋本さん。そしてその指に隠れる筆者)
最後に…
「サイエンスリンク in 北海道」は、スタンプラリーやデザインで一緒にイベントを作ってくれたグラフィック班のみなさま、楽しい企画でイベントを盛りあげてくれた出展団体のみなさま、当日お手伝いしてくれた他実習のみなさま、準備から当日の運営まで幅広く関わっていただいた青少年科学館の職員のみなさまのご協力で開催することができました。また、CoSTEP12期修了生で科学館職員の手島さん、NPO法人サイエンスリンクの赤羽さんには、準備段階から大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
(全スタッフで100名を超える大所帯でした)
出展団体(五十音順):
えぞホネ団Sapporo / 共育考房かわさん / 札幌市立大学 あそびlab!オヘソ / 札幌新川高等学校 ダンス部科学楽しみ隊 / 札幌日本大学高等学校 科学部 /千歳科学技術大学 理科工房 / 東海大学札幌校舎 科学部 / 東海大学札幌校舎 志熊科学教育研究会 / 東京工業大学 東工大ScienceTechno / 東京大学 サイエンスコミュニケーションサークルCAST / 東京理科大学 サイエンスコミュニケーションサークル chibi lab. / 北海道大学 CoSTEP / 北海道大学 北大地球科学サークルGROUND / 北海道大学 理科学習グループ leafs / www団(ワラワラダン)
CoSTEP:
山本晶絵さん、谷口季子さん、長倉美琴さん、岩崎祥太郎さん、前田裕斗さん、鈴木夢乃さん、堤光太郎さん、室井宏仁さん、越後谷俊さん、中野恭子さん、一條亜紀枝さん、藤原那奈さん(エリア看板)、行天二季子さん(ブース看板)、佐藤奈波さん(スタンプ台紙、スタンプ)、宇都幸那さん(ポスター、冒険マップ)
ご協力いただいた方々:
手島駿さん(札幌市青少年科学館/12期修了生)、垂石さん(札幌市青少年科学館)、加藤康憲さん(NECソリューションイノベータ/www団)、川嶋崇さん(NECソリューションイノベータ/www団)、赤羽陽祐さん(NPO法人サイエンスリンク)、赤塚啓紀さん(NPO法人サイエンスリンク)
対話の場の創造実習: 木下紀子、才川純一朗、玉置雄大、鶴飼里菜、橋本慎太郎、古澤輝由