札幌もすっかり初夏の陽気となった7月14日、3時間(13:00〜16:00)のファリテーション演習を、北海道大学高等教育推進機構棟で実施しました。演習には40名(本科 31名・選科 8名・研修科 1名)が参加しました。講師は酒井麻里先生(日本ファシリテーション協会)です。IAF(International Association of Facilitators)のCPF(Certified Professonal Facilitator)の資格も持っていらっしゃいます。
アイスブレイク:自己紹介とゲーム
演習は5~6人ずつの7班に分かれて行いました。まずは、同じ班になったメンバーの自己紹介から始まります。次に、アイスブレイクとして「グループで「ファシリテーション」から想起される漢字を、3分でできるだけたくさんだす」連想ゲームを行いました。書記を決めて書くチーム、それぞれ話し合って書くチーム、プロセスは様々です。多いチームは、3分で45以上の漢字が挙がりました。
ファシリテーションとは
次に、ファシリテーションについての簡単なレクチャーが行われました。ファシリテーションの由来は、easy の語源にあたるラテン語の facil にあります。ファシリテーションの効果として、1)チームの相乗効果を発揮させること、2)メンバーの自律性を育むこと、3)学習するスピードを高めることがあります。ファシリテーションを円滑に進めるためには4つのスキルが求められます。場を作りつなげる「場のデザインのスキル」、意見を受け止め・引き出す「対人関係のスキル」、主張を明確にして整理する「構造化のスキル」、結論をまとめて分かち合う「合意形成のスキル」です。演習では4つのスキルのうち「場のデザインのスキル」と「対人関係のスキル」を主に扱います。
場のデザインのスキルと対人関係のスキル
場のデザインのスキルを構成する5つの要素として、目的、目標、ルール、プロセス、メンバーを紹介してもらいました。さらに、プロセス・デザインや、場の空間デザイン、発散と収束の議論の進め方のレクチャーを受けました。レクチャーの後は「科学技術コミュニケーション活動をする上で「必要なモノ・コト」をできるだけ挙げる」ミニワークを行いました。
科学技術コミュニケーションとは?
後半はグループワークです。お題は「科学技術コミュニケーションとは?」です。グループワークの目的は「酒井さんに科学技術コミュニケーションについて伝える」ために「模造紙に内容をまとめる」ことです。まずどのような成果物を出すのか(アウトプットの確認)の後、30分の短い時間で、熱心なディスカッションが行われました。受講生は、それぞれのグループの成果物をバザール方式で確認しました。このワークを通じて「科学技術コミュニケーション」についての内省が深まったのではないでしょうか。
酒井先生ありがとうございました。