実践+発信

2018年度映像メディア実習活動報告

2019.4.5

2018年度CoSTEP本科・映像メディア実習では、北大マルシェで上映したエゾシカ肉やフードロス問題を取材した映像や、2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震の真相に迫る取材、札幌近郊で野生のキノコ採りをして映像図鑑を作る取り組みなど、様々な挑戦をしました。以下にそれぞれの作品を紹介します。

■村田 祥子(農学院修士課程)

(1)本編「ぜいたくすぎる大自然の味 エゾシカ肉を食べよう!」(6:54)

(2)PR映像「ぜいたくすぎる大自然の味 エゾシカ肉を食べよう!」(32秒)

近年世界的に問題となっている、食品ロス。日本では、世界全体で援助されている約2倍の食料を廃棄しています。道では、エゾシカを農作物被害から守るため駆除したり、狩猟したりしていますが、撃ったシカの実に3頭に1頭が廃棄されています。

食べられる貴重な資源を無駄にせず、おいしくいただく―そのような取り組みについて、一緒に考えていくことはできないでしょうか。エゾシカ肉の有効活用事業の一例と、食べ物としての魅力を、映像で表現しました。

本映像は、「ぜいたくすぎる大自然の味 エゾシカ肉を食べよう!(北大マルシェ2018上映映像)として「いいね!Hokudai」で紹介されました。

■谷内 元(理学院博士課程)

「北大発 胆振東部地震の真相に迫る」(1)地震の揺れ(8:31)

「北大発 胆振東部地震の真相に迫る」(2)大規模な斜面崩壊(4:55)

2018年9月6日午前3時頃、北海道胆振地方で大きな地震が発生しました。北海道では観測史上初めて震度7を記録し、厚真町や安平町では広範囲で土砂崩れが発生しました。

映像実習では、この地震やそれに伴って発生した災害について研究を進めている北海道大学の研究者2名:高橋教授(理学研究院付属地震火山センター)と小山内特任教授(農学研究院国土保全学研究室)に「地震のゆれ」と「大規模な斜面崩壊」のメカニズムについて、それぞれ取材を行いました。また厚真町の地すべり被害地に行き、ドローンを使った撮影も行いました。

本映像は、「北大発 胆振東部地震の真相に迫る(1)地震のゆれ」「(2)大規模な斜面崩壊」として「いいね!Hokudai」でも紹介されました。
またCoSTEPが2019年3月29日に発行した冊子「災害と北大 2018〜台風20号・21号、北海道胆振東部地震の記録〜」にまとめられています。

■松本 塁(工学院修士課程)

「きのこ大図鑑 in 札幌(仮)」※制作中

2018年10月13日、札幌市の某秘密のスポットにて、キノコに詳しい農学院修士課程の学生、小川貴由樹さんに案内していただき、たくさんのキノコを採取できました。またキノコの形態や特徴に関する詳細な説明をしてもらうことができました。
狸小路のレストラン・フンギ堂でキノコパスタを頂いたあと、北大に戻り、そのままキノコづくしのバーベキュー大会。小川さんも初めてというシモフリシメジの入った炊き込みご飯など、豪華メニューに舌鼓を打ち、全員大満足でした。小川さんのおかげで最高のロケになりました。

■受講生から一言

村田 祥子

「最初は何の経験も無かった私にとって、映像を作る人は映画が大好きだったり撮り方に強いこだわりがある人といったイメージでした。映像実習に決まった時、どうしようと思いましたが、本当に基礎から教えてもらうことができました。見ている人の気持ちの動かし方や、難しい内容をどうやって噛み砕くかといった伝え方に関して、映像制作を通じた学びはとても中身が濃かったです。CoSTEP修了後も、このスキルや考え方を生かして、がんばっていけそうだと思いました」

谷内 元

「いままで写真は昔から日常的に撮る機会が多かったのですが、自分にとって映像は、何かを記録する媒体としてとても新鮮でした。またCoSTEPで良かったのは 記録するだけではなく発信できたことです。映像を撮ることで改めて学んだことは、現場に行くことの大切さです。胆振東部地震の被災地である厚真町に行き、自分で現場を見たことが強く心に残っています。テレビや新聞、ネットのニュースで得た知識とは違って、現場で見聞きしたことは肌感覚で理解できました。百聞は一見にしかずといいますが、それはまさにCoSTEPが謳っている実践の大切さでした。」

■2018年度CoSTEP修了式成果発表会ポスター

 2018年度映像メディア実習活動報告ポスターを掲載します。

修了式成果発表会ポスター(デザイン:村田 祥子)

各受講生の映像作品集(デザイン:村田 祥子)