実践+発信

大学院講義「大学院生のための研究アウトリーチ法」北大オープンキャンパス参加しました

2019.8.9

2019年8月5日、CoSTEPが今年度夏学期に実施した大学院共通科目「大学院生のための研究アウトリーチ法」を履修している大学院生19名が、北海道大学のオープンキャンパスで、自身の研究の内容や魅力を高校生にわかりやすく伝え、北大でのキャンパスライフや研究生活を伝えるイベント「高校生のための先端研究大紹介!!」を実施しました。

大学院生は、聞き手に対する想像力を働かせながら、高校生に研究内容がわかるように専門用語を伝えるためにはどうしたらよいか、研究の面白さを魅力的に伝えるための工夫などを、CoSTEPのスタッフによるレクチャーとピアレビューを通じて学びます。オープンキャンパスで行われる発表は、これらの学びの集大成(最終成果発表会)となります。

午前・午後の二つの部に分かれ、オープンキャンパスで北大を訪れた高校生とその保護者ら54名(午前と午後ののべ人数)に対して、文学院、理学院、農学院、工学院、情報科学院、環境科学院、生命科学院、医学院に所属する大学院生が、それぞれの研究を7分程度で紹介しました。当日会場の場づくりや前説、発表の順番やつなぎも自ら考えました。

研究紹介の後は、大学院生とのフリートークの時間を設けました。高校生からは、大学のキャンパスライフや、入試に向けた勉強についての質問もあり、大学院生が、リラックスした雰囲気で本音を交えて答えていました。大学院生が育てたトマトもテーブルにのぼりました。

参加した高校生からは「研究がすごく楽しそうで大学院に興味がでました」「複数の学部の話を聞けてよかった」「がんばって勉強して北大に入りたい」との感想をいただきました。北大の多くのオープンキャンパスの中でも、自らに近い年代の大学院生から直接研究や学生生活の話を聞く機会があるのがCoSTEPの特徴です。また保護者の方からは「北海道大学の研究はすごいですね」「もう一度受験して北大に入りたくなりました」との嬉しいコメントがありました。
プレゼンを行った大学院生からは「これを機会によりプレゼンのスキルを上達させたい」「他の大学院生の研究を聞いて刺激をえた」との声がありました。

発表題目
午前の部
・瀬川 康(文学院):人の心がわかるまで
・丹羽 俊輔(理学院):雷と台風の関係〜今日の雷から明日の台風の規模がわかる(かもしれない)〜
・小山 元希(理学院):粘土に串で穴を貫通させまくったもののトポロジー
・渕澤 勇斗(農学院):すぐそこにあるキケン食中毒〜原因第1位のカンピロバクター菌と実験室でのヒト腸内再現〜
・近藤 彰太(農学院):なぜ神はアダムとイブをつくりたまふか?
・川辺 晃太郎(農学院):わさびの病気なおします。vsウイルス病
・中島 優花(情報科学院):存在しない音を聞く
・棚橋 まゆ子(生命科学院):ノンコーディングRNAって、なに?
・大塚 賢(生命科学院):恋愛を科学する〜オスの年齢を伝える文鳥の歌〜
・杉浦 千瑛(医学院):明日はどんな気分になりたいですか?

午後の部
・谷口 加奈子(理学院):研究の場は博物館!?
・葉柴 隆斗(理学院/JAXA宇宙科学研究所):宇宙を目指して北海道へ渡る〜衛星/ロケットから眺める宇宙の姿〜
・久々 湊聖(農学院):食べ物が微生物の繁殖を防ぐ!?〜メラノイジンによる抗菌活性〜
・守村 肇(農学院):その外来種駆除ちょっと待った!!〜外来種が在来の川虫群集を維持している可能性〜
・四倉 直弥(農学院):おいしい野菜の育ち方
・澤田 桃(農学院):ラムネからはちみつを作る酵素の力
・永地 大志(工学院):宇宙の暮らしの安全守ります
・佐藤 孝紀(薬学研究院):ノーベル賞のくすりって本当にすごいの?〜抗PD-1の問題点とその解決〜
・早川 哲史(生命科学院):熱いぜ抗体医薬品!!